【施工管理】ホワイト企業の特徴とは?見極めるためのポイントを紹介

FC編集部

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施工管理としてホワイト企業で働くためにはどうしたら良いのでしょうか。この記事では、施工管理や建設業界の現状を踏まえつつ、ホワイトな環境で働くための方法を解説します。より良い環境で働くことに関心がある人はぜひチェックしてください。

 

「施工管理の仕事や建設業界はブラックになりがち?」

 「施工管理でもホワイト企業で働けるの?ホワイト企業の見極め方は?」

 「ホワイトな環境で働くためにはどんな方法がある?」

 施工管理の仕事に興味を持っている人には、ホワイトな環境で働けるかどうか気になっている人も多いのではないでしょうか。

この記事では施工管理の仕事や建設業界の現状と課題、ホワイト企業の見極め方、ホワイトな環境で働くための工夫について解説します。

 

施工管理の現状を踏まえて、ホワイトな環境で働くための具体的な方法やホワイト企業の特徴を説明するため、より良い働き方を追求するためにやるべきことがわかるでしょう。

 

施工管理のホワイト企業や、ホワイト企業への転職に関心がある人はぜひチェックしてみてください。

 

目次

施工管理の仕事はホワイトでないと言われる理由とは?

長時間労働や肉体的・精神的にハードであるなど、施工管理の仕事=ブラックというイメージが根強くあります。

実際に施工管理の仕事では体力が必要だったり、残業が非常に多かったりするためです。休日が少なく週休2日を取れることがほとんどないという問題もあります。

 

そして施工管理の業務内容は多岐にわたり、社内書類や発注者書類の作成などもこなさなければなりません。工事現場では、作業者が8〜17時の勤務時間に対し、施工管理者では7〜20時の長時間勤務という傾向にあります。

 

このように施工管理の仕事は必ずしもホワイトであるとは言えないため、企業を見極めることが大切でしょう。

 

施工管理技士の仕事の現状

年は、建設バブル期に建設されたビルやマンションなどが築年数30年を超える時期に重なり、補修工事や解体などの大規模な工事が続いています。施工管理技士の業務は増えていますが、人手不足などの理由によりホワイトな環境で働けることが少ないという現状があります。

また、工事現場によって通勤時間が変わる点も大きな負担になりかねません。例えば、複数の工事現場を担当することもあるため、通勤時間が長くなってしまうことがあります。

 

建設業界の現状

建設業界においてホワイト企業が少ないと言われるのは、働き方改革が進んでいないことや人手不足が主な理由です。

また、時間外労働や週休2日制が浸透していないという問題もみられます。IT化の遅れや従業員の高齢化問題などもあり、特に若手人材の不足は大きな課題です。

建設業界には働き方改革の適用に猶予期間がありましたが、2024年4月から適用されます。それに向けて企業ではさまざまな取り組みを始めており、働き方改革の推進によって今後ホワイト企業が増えていくでしょう。

このように多忙な施工管理技士にとって、いかに休日を確保しホワイトな環境で働くかは重要な問題でしょう。

出典:時間外労働の上限規制の適用猶予事業・業務|厚生労働省

参照:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/topics/01.html

 

施工管理におけるホワイト企業の特徴

ここでは施工管理におけるホワイト企業の特徴を解説します。

施工管理の仕事では、心身の休息と適切な働き方が今後ますます重要になるでしょう。ぜひホワイト企業にどのような特徴があるのか確認してください。

  • 休みが4週8休である
  • 休みがとりやすい
  • 受注している工期期間に余裕がある
  • 経営事項審査の点数が高い
  • 働き方改革を進めている

 

施工管理におけるホワイト企業の特徴1:休みが4週8休である

ブラックな環境では休日が少ないのですが、ホワイト企業では従業員がきちんと心身を休めるように環境を整えていることが多いでしょう。

そのため、4週8休である企業はホワイトだと言えます。

 

施工管理におけるホワイト企業の特徴2:休みがとりやすい

有給休暇をとりやすい企業もホワイトな環境を推進していると言えるでしょう。

施工管理は慢性的な人手不足のため、一人でも不足すると作業に影響をきたしてしまう恐れがあります。したがって、休みをとりやすい企業では適切な工期を設定していると判断できるでしょう。

 

施工管理におけるホワイト企業の特徴3:受注している工期期間に余裕がある

ホワイト企業の特徴のひとつは工期期間に余裕がある点です。

工期が短い現場ばかりの企業では、残業や休日出勤が多くなる傾向があります。休日出勤や残業を減らしたい場合は、工期に余裕のある案件を受注している企業を選ぶと良いでしょう。

 

施工管理におけるホワイト企業の特徴4:経営事項審査の点数が高い

経営事項審査とは、建設業法第4章の2にある「建設業者の経営に関する事項の審査等」のことです。公共工事を発注者から直接請け負う建設業者は、この審査を必ず受けなければなりません。

経営事項審査の点数が高いと工事の入札順位が上がり、公共工事を請けやすくなります。また公共工事は暦通りに働けることが多いため、ホワイトな環境である可能性が高いです。

また、その他審査項目(W)を確認することでホワイト企業かを見分けられます。例えば、保険加入の有無や建設業退職金救済制度加入の有無、営業停止処分の有無などの項目です。自分の要望によって気になる項目をチェックしましょう。

出典:建築業法 第四章の二 建設業者の経営に関する事項の審査等| e-Gov法令検索

参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=324AC0000000100

出典:経営事項審査と経営状況分析 – 許可・経審制度の概要|CIIC 一般財団法人 建設業情報管理センター

参照:https://www.ciic.or.jp/kyoka/keiei/

 

施工管理におけるホワイト企業の特徴5:働き方改革を進めている

国が進めている働き方改革では、建設業界の労働環境を改善することも推進しています。

したがって、働き方改革を推進している企業はホワイトだと言えるでしょう。

具体的には2024年までを猶予期間とした社会保険の完備、週休2日制の導入、適切な工期設定などを目指しています。施工管理におけるホワイト企業を探す際は、働き方改革を推進しているかどうかをチェックしましょう。

出典:「働き方改革」の実現に向けて|厚生労働省

参照:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html

出典:建設業働き方改革加速化プログラム|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/common/001226489.pdf

 

施工管理におけるホワイト企業を選ぶポイント

ここでは施工管理においてホワイト企業を選ぶポイントをご紹介します。

これらのポイントは企業のサイトなどを調べることでチェックできます。ポイントはいくつかありますが、自分の要望に照らし合わせて考えましょう。

 

施工管理におけるホワイト企業を選ぶポイント1:
地場の建設会社を選ぶ

地場とは地方のことで、地場の建設会社を選ぶのもホワイト企業を選ぶ際のポイントです。

施工管理は規模が大きいほど管理が難しく、想定外のトラブルで激務につながることもあります。その点、地方の建設会社は規模が小さい現場を扱うことが多いため、比較的ホワイトな環境で働けるでしょう。

長時間労働や休日出勤を避けたい場合は地方の現場がおすすめです。

 

施工管理におけるホワイト企業を選ぶポイント2:
ITツールを導入している建設会社を選ぶ

大幅に手間と時間を短縮できるため、ITツールを導入している企業はホワイトだと言えるでしょう。

また、初期コストがかかるものの省人化や現場作業・社内業務の効率性が上がります。このため、ITツールを導入している企業は時代の変化に追いつき、労働環境をホワイトにしようと努力している企業です。

ホワイト企業を選ぶ際は、企業サイトをチェックしてIT化を進めているかどうか調べましょう。

 

施工管理におけるホワイト企業を選ぶポイント3:
女性や外国人材が活躍している建設会社を選ぶ

女性や外国人が活躍している企業は、働き方改革のダイバーシティ推進に則っている可能性が高いでしょう。

外国人が多いことは多様な文化を取り入れられる、柔軟性の高い経営者である可能性があります。また男性社会と思われてきた建設業界においては、女性が働いていることもホワイト企業である目印になるでしょう。

出典:「働き方改革」の実現に向けて|厚生労働省

参照:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html

 

施工管理におけるホワイト企業を選ぶポイント4:
職人を雇っていない建設会社を選ぶ

施工管理でホワイト企業を選ぶ際は、自社で職人を雇っていないかを確認しましょう。

職人を雇っていない建設会社の場合、施工管理の仕事は現場監督のみです。一方、自社で職人を雇っている企業の場合、施工管理も現場で作業するように促されることがあります。

自社で職人を雇っている会社の経営者は、自らが元職人である場合が多いため職人に合わせた働き方になりがちです。施工管理以外の業務を受けたくない場合は注意しましょう。

 

施工管理におけるホワイト企業を選ぶポイント5:
営業力が強い建設会社を選ぶ

適切な工期を設定するためには営業力が必要なため、ホワイト企業を選ぶ際は注目してみましょう。

建設会社における営業力は、受注目標に対し具体的な施策を計画的に行なっているかどうかを指します。ホワイト企業を選ぶためには営業に力を入れている企業を選びましょう。

 

施工管理におけるホワイト企業を選ぶポイント6:
元請けの建設会社を選ぶ

元請けの建設会社は大手であることが多く、働き方改革への取り組みが早いのが特徴です。

逆に下請けになればなるほど働き方改革の影響は少なくなるとみられます。

大手企業以外にも、地域の工務店や転職エージェントなどにあたってみると、元請けが得意な会社が見つかるでしょう。

 

ホワイトな施工管理企業への転職を成功させるポイント

ここで解説しているポイントについて調べてみることで、ホワイトな施工管理企業への転職が成功しやすくなるでしょう。

情報を確認する際は、まず自分に合うのはどのような環境かを考えてみるのがおすすめです。

  • 建設現場の規模が自分にあっているか確認する
  • 企業の規模を確認しておく
  • 発注者側の立場で働けるかどうかを確認する
  • 働いている人から話を聞く
  • 転職に有利な資格を取得しておく

 

建設現場の規模が自分にあっているか確認する

ホワイトな働き方を求める場合、建設現場の規模を確認することが大切です。施工管理は多忙ですが、現場の規模によっては比較的ホワイトな働き方が可能になります。

現場の規模が小さければ、作業数が少なく納期が緩やかになる傾向があるからです。

例えば、改修ゼネコンのようにマンションや高層ビルなどの改修工事やメンテナンスを専門とする企業では、工事の規模が小さく、施工管理が対応する業務も少なくなります。また、改修工事では人が住んでいる建物を工事するため、夜遅くまでの作業がないなどのメリットもあります。

 

企業の規模を確認しておく

施工管理で転職する際は、企業規模が自分の希望と合っているか調べましょう。

規模が大きい会社ほど行政のチェックが入りやすく、働き方改革を推進する傾向が高いと言えます。そのため、大手企業では福利厚生などの制度面が整っている確率が高いでしょう。

しかし、人によっては小さい企業のほうがケアが手厚いと感じられる場合もあるため、自分に合った企業規模を知っておくことも大切です。

 

発注者側の立場で働けるかどうかを確認する

施工管理の経験があれば、発注者側へ転職できる可能性があります。

発注者側に転職することで、残業が減る・土日休み・年収アップなどが望めるため、転職の際は発注者側の立場で働けるかどうか確認するといいでしょう。

 

働いている人から話を聞く

可能であれば知り合いなどの人脈をつたって、実際にその会社で働いている人から話を聞いてみましょう。直接話を聞くことで、社員や元社員の方の本音を知れる可能性があります。

希望している会社で働いている人と出会うのが困難な場合は、必要に応じて口コミサイト等も活用すると良いでしょう。

 

転職に有利な資格を取得しておく

ここでは施工管理で転職する際に有利な資格をご紹介します。

資格を取得することで転職の幅が広がるため、効率よく転職活動を進めたい場合はおすすめです。特に施工管理での実務経験が豊富な人は積極的に活用しましょう。

 

施工管理技士

施工管理技士は管理者としてのスキルを証明する国家資格で、実務経験を有していることが要件です。土木施工管理技士や建築施工管理技士など全部で7種類、それぞれ1級と2級があります。

取得することで難易度の高い業務につける・待遇面での交渉がしやすいなどのメリットがあるため、転職に有利な資格です。

2級では主任技術者の権限が、1級では監理技術者と主任技術者の権限が与えられます。そのため、多様な物件に携われるようになるでしょう。

出典:技術検定試験について|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/tochi_fudousan_kensetsugyo_const_fr1_000001_00025.html

出典:建築施工管理技士(1級・2級)|CIC日本建設情報センター

参照:https://www.cic-ct.co.jp/course/building

 

施工管理技士補

施工管理技士補は新しくできた制度で、1級施工管理技士を補佐する資格です。1級施工管理技士の1次試験に合格することで取得できます。

大規模な工事現場では監理技術者を専任でおく必要がありましたが、技士補をおくことで監理技術者は2つの現場を兼任できるようになりました。

また、技士補は2次試験に合格すればいつでも1級建築施工管理技士の資格を取得できます。

出典:報道発表資料:「建設業法施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました

~第一次検定の合格者の称号を技士補とすることなどを規定|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo13_hh_000692.html

 

施工管理が企業で働く以外にホワイトの働き方はあるの?

企業に所属せずにホワイトな働き方をしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。

企業に所属しない働き方は自由度が増える一方、個人の責任も大きくなります。興味のある人や向いていると感じる人は挑戦してみましょう。

 

フリーランスとして働く

施工管理が企業で働く以外の方法として、フリーランスという選択肢があります。

フリーランスは会社に所属せず、工事などをひとつのプロジェクトとして契約を結びます。建設業界は工事などの案件ごとに仕事を請け負うことが多いため、プロジェクト単位の働き方であるフリーランスとは好相性です。

フリーランスで働くメリットは、自分で働き方を調整できる・休日を確保したり長期休暇をとりやすいなどがあります。また、安定した収入を得るためには継続的に案件を獲得していく必要がありますが、案件の内容に融通がききやすいのも特徴です。

出典:フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン|厚生労働省

参照:https://www.mhlw.go.jp/content/11911500/000759477.pdf

 

派遣社員として働く

派遣社員として働く場合は正社員とほぼ同じ業務内容でありながら、残業時間が少なく休みをとりやすい・希望の現場や勤務地を選びやすいというメリットがあります。

また正社員では企業に所属しますが、派遣の場合は派遣会社との契約です。派遣社員として働く場合、スキルアップなどで実力を磨いていける人に向いているでしょう。

出典:派遣労働者の皆様へ|厚生労働省

参照:https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/haken-shoukai15/dl/01a.pdf

 

施工管理にとってホワイトである企業の特徴を知っておこう

この記事では施工管理にとってのホワイト企業の特徴や選ぶ際のポイント、転職や会社に所属しない働き方について解説しました。

働き方改革が推進されてはいるものの、建設業界ではハードな労働環境が多い現状です。ホワイトな企業であれば、休日をとりやすく残業がないなどの環境で働ける可能性があります。

施工管理の仕事を探す際はホワイトである企業の特徴を知っておきましょう。