【施工管理】仕事内容は?魅力や持っていると有利な資格についても解説

FC編集部

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「施工管理」とはどういう仕事かご存じでしょうか。この記事では施工管理の情報や仕事の魅力、施工管理に役立つ資格や向いている人・向いていない人などを紹介しています。施工管理の仕事に興味がある場合は、ぜひこちらをご覧になってみてください。

 

「施工管理ってどんな仕事?」

 「現場監督と何が違うの?」

 「施工管理の仕事にはどんな魅力があるの?」

 このように、施工管理の仕事について詳しくないという人や、仕事の魅力について知りたいという人もいるのではないでしょうか。

この記事では施工管理とはどんな仕事なのか、仕事内容や仕事の魅力、施工管理に役立つ資格などについて紹介します。施工管理の仕事について基本的な知識だけではなく、魅力や有利になれる資格の知識を得られるでしょう。

また、施工管理の仕事に向いている人や、向いていない人についても紹介しています。この記事を読むことで、自分が施行管理の仕事に向いているかどうか判断するための参考にできるでしょう。

 

施工管理の仕事に興味がある人や、施工管理の課題や効率を上げる方法、役立つ資格などを知りたい人は、ぜひチェックしてみてください。

 

施工管理とは

「施工管理」という言葉を聞いたことはあっても、それがどのような仕事を指しているのか分からないという人も多いのではないでしょうか。ここでは、施工管理とはどのような仕事なのか、現場監督とどう違うのか、平均年収や男女の比率などについて紹介します。

 

工事が計画通り進むよう管理する仕事

施工管理とは、建設工事が計画通りに進むように工事全体を管理する仕事です。工事現場では現場の職人や技術者たちを指揮・監督し、中心的な役割を果たす必要不可欠な存在です。

施工管理が具体的に行っている仕事は「品質管理」「安全管理」「原価管理」「工程管理」の4つです。施工管理はこれらの管理を行い、建設工事が工期内に終えるように調整しています。

 

現場監督と施工管理の違い

施工管理が建設工事全般の管理を行うことを仕事にしているのに対して、現場監督はその現場のみを監督することが仕事という違いがあります。

また、現場監督は現場で指示や管理を行うために現場にいるのに対して、施工管理は現場以外にオフィスワークもあります。どちらも資格がなくてもなることは可能ですが、施工管理には「施工管理技士」という国家資格があるのも特徴の1つです。

 

出典:施工管理技術検定とは|一般財団法人 建設業振興基金

参照:https://www.fcip-shiken.jp/about/

 

施工管理の年収の平均

施工管理の年収の平均は、約440万円となっています。ただ、どの会社で働くか、どんな現場を担当するかで変わってくるでしょう。

年収の平均が高くなるのはプラント・エネルギー、ゼネコン、ディベロッパーなどの業種です。サブコンやハウスメーカーなどは少し平均が下がり、専門工事会社は低い傾向にあります。

 

施工管理者の男女の比率

女性の施工管理者の割合は約6%と全体の1割にも満たない比率になっています。

女性の技術者の割合は年々増える傾向にはあるのですが、男性の数に比べるとまだまだ少ないのが現状です。そのため、建設業の大手企業の中には、女性施工管理職の比率を増やすことを目標としている企業もあります。

 

施工管理の仕事内容

ここからは、施工管理の仕事内容を4つに分けて詳しく解説していきます。施工管理がどのような仕事をしているのか、仕事内容を知りたい場合はぜひこちらを参考にしてみてください。

 

施工管理の仕事内容1:品質管理

品質管理の仕事は、設計図・仕様書通りの品質で建設するように管理することです。

使用する材料が寸法通りか、強度を満たしているかどうかチェックしたり、設計図・使用書通りの品質を保てるように仕上げられているかどうかをチェックしたりすることになるでしょう。

 

施工管理の仕事内容2:安全管理

建設工事では事故が起こるリスクがあります。施工管理の仕事内容として、工事現場で安全に作業できるように環境を整える、安全管理をする仕事もあります。

たとえば事故に備えて消火器や手すりなどを設置すること、使用機材を点検すること、作業員へ安全教育(ヒヤリハットを周知徹底)を行い、事故を未然に防ぐように努めます。作業員の安全を確保するために、作業員の健康を管理することも仕事内容の1つです。

 

施工管理の仕事内容3:原価管理

建設工事には予算が決められています。施工管理は決められた予算内におさまるように人件費や工事に必要な材料の原価を計算し、管理しなければなりません。

人件費を減らしすぎて工期内に工事が終わらなければ意味がないため、工事の進捗状況を見ながら、工程を守れるよう適切な人員配置をする必要があります。材料費については、より安価な仕入先から購入することで原価を抑えるという工夫ができるでしょう。

 

 

施工管理の仕事内容4:工程管理

施工管理の仕事内容には工事全体の管理を行い、工期までに工事を終わらせるよう工程管理するという仕事もあります。

仕事内容としては工程を守れるように適切な人員を配置、作業方法の決定、重機を手配してスケジュール通りに工事が進められるようにするなど、多岐にわたります。

規模の大きな建設工事であれば多くの人員や資材、重機等が必要でしょう。適切に工程管理するには、豊富な知識や経験が必要です。

 

施工管理の仕事の魅力

仕事を長く続けるためには、仕事に魅力ややりがいを感じることが大切でしょう。施工管理の仕事にもいくつも魅力があり、やりがいを感じることができます。ここでは施工管理の仕事の魅力を紹介しますので、見ていきましょう。

 

仕事の結果が形になる

施工管理は、集合住宅の建設や公共施設の建設などに携わります。建物は地図にも載り、多くの人が住んだり利用したりするようになるでしょう。大きな規模の仕事であれば、知名度の高い建物として地域のランドマークになる可能性もあります。

施工管理の仕事内容は形になって残ることから、自分がどのような仕事をしているのか説明しやすいでしょう。

 

需要が安定している

施工管理の仕事は新規建設工事だけでなく、老朽化した建物の修繕や建物の建て替えなども行います。たとえ新しい建設工事がなくても他に仕事があるため、需要は安定していると言えるでしょう。

建物が必要とされる限り、施工管理の仕事は必要です。今後、新規の建設件数が減ることがあったとしても、施工管理の仕事の需要は問題ないでしょう。

 

職人たちと連帯意識を持てる

施工管理は仕事の中で、さまざまな職人や技術者と関わることになります。施工管理の仕事をスムーズに進めるためには、さまざまな職人や技術者と良好な関係を築いていくことが必要不可欠でしょう。

多くの人とコミュニケーションを取り、関係を築くことは簡単ではありませんが、職人たちと連帯意識を持てるようになるのは施工管理の仕事の魅力と言えます。

 

高収入が見込める

資格取得状況によっては、手当がもらえて年収がアップする可能性があるでしょう。

また、施工管理の仕事の中には、成果報酬のある仕事もあります。工事の進捗状況や事故の状況などが成果報酬の条件となるため、施工管理の仕事を頑張ったことが報酬として反映されるでしょう。

 

施工管理の仕事に役立つ資格

施工管理の仕事をするために必須の資格というものはありませんが、施工管理の仕事に役立つ資格がいくつかあります。

これらの資格を取得することで担当できる仕事が増えたり、資格手当がもらえて年収がアップしたりする可能性があるでしょう。施工管理の仕事を目指す場合、キャリアアップを目指す場合は、これらの資格の取得を検討してみましょう。

 

土木施工管理技士

土木施工管理技士は土木工事に関する国家資格で、1級と2級があります。1級土木施工管理技士の資格があれば、営業所や建設工事の現場に必要な専任の技術者や監理技術者、主任技術者になることができます。

また、1級の土木施工管理技士であれば、経営事項審査において加点があるというもメリットでしょう。

出典:1級土木施工管理技術検定|一般財団法人 全国建設研修センター

参照:https://www.jctc.jp/exam/doboku-1/

出典:建設業法の概要|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001443049.pdf

出典:経営事項審査の審査基準の改正について|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001355162.pdf

 

建築施工管理技士

建築施工管理技士も国家資格で、資格を得ることで工事現場の監督や管理者としての仕事ができるようになります。建築施工管理技士にも1級と2級があり、管理対象にできる工事現場の規模が変わってくるでしょう。

出典:1級 建築施工管理技術検定のご案内|一般財団法人建設業振興基金 試験研修本部

参照:https://www.fcip-shiken.jp/ken1/

出典:建設業法の概要|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001443049.pdf

 

管工事施工管理技士

管工事施工管理技士も国家資格の1つで、配管工事のエキスパートとして能力を証明できる資格です。

管工事は配管工事のことで、資格を得ることで冷暖房設備や空調設備といった設備の配管工事の施工管理の作成や、品質管理・安全管理などを行えるようになるでしょう。

管工事施工管理技士にも1級と2級の種類があります。1級管工事施工管理技士であれば規模の大きな工事現場で働くことができ、監理技術者になることができます。

出典:1級管工事施工管理技術検定|一般財団法人 全国建設研修センター

参照:https://www.jctc.jp/exam/kankouji-1/

出典:建設業法の概要|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001443049.pdf

出典:経営事項審査の審査基準の改正について|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001355162.pdf

 

電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士も施工管理の国家資格の1つで、電気工事の施工計画の作成や工程管理、安全管理や品質管理などを行える資格です。電気工事における監督業なども行えるようになるでしょう。

電気工事施工管理技士の資格は1級と2級があり、工事の規模や特定建設業の電気工事の主任技術者、専任の技術者になれるかどうかといった違いがあります。入札制度を行っている企業であれば、電気工事の評価を高めることもできるでしょう。

出典:1級 電気工事施工管理技術検定のご案内|一般財団法人建設業振興基金 試験研修本部

参照:https://www.fcip-shiken.jp/den1/

出典:建設業法の概要|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001443049.pdf

出典:経営事項審査の審査基準の改正について|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001355162.pdf

 

造園施工管理技士

造園施工管理技士はその名前の通り、造園に関する施工計画の作成から安全管理、品質管理や工程管理などを行えるようになる国家資格です。造園施工管理技士は造園工事に関する施工管理だけでなく、庭園の整備を行う庭師やガーデンデザイナーとして働くこともできます。

広い個人宅が減ってきたことなどが原因で造園工事は減っていましたが、現在は緑化を意識したビル屋上の緑地化や都市公園整備などが進められ、注目を浴びている資格の1つです。

出典:1級造園施工管理技術検定|一般財団法人 全国建設研修センター

参照:https://www.jctc.jp/exam/zouen-1/

 

電気通信工事施工管理技士

電気通信工事施工管理技士は、電気通信工事の施工計画の作成や工程管理、品質管理や安全管理などを行えるようになる国家資格です。電気通信工事施工管理技士として、LAN工事や基地局の設置といった工事現場で管理技術者や専任技術者、主任技術者となることができるでしょう。

電気通信工事施工管理技士も1級と2級があり、2級は工事の規模が大きいものは担当できず、就けるポストにも違いがあります。経営事項審査においても加点があるため、企業にもメリットがあるでしょう。

出典:1級電気通信工事施工管理技術検定|一般財団法人 全国建設研修センター

参照:https://www.jctc.jp/exam/dentsu-1/

出典:建設業法の概要|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001443049.pdf

出典:経営事項審査の審査基準の改正について|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001355162.pdf

 

建設機械施工技士

建設機械施工技士は、建設機械を使う工事の品質管理や安全管理などを行うために必要になる国家資格です。とくに大きな規模の工事では建設機械を使う機会が多いため、需要の高い資格でしょう。

建設機械施工技士にも1級と2級があり、1級建設機械施工技士であればさまざまな施工機械で指導監督業を行えますが、2級の場合は受験科目として選択した範囲で指導監督業を行います。

出典:1・2級建設機械施工管理技術検定試験|JCMA一般社団法人日本建設機械施工協会

参照:https://jcmanet.or.jp/

 

施工管理の仕事に向いている人

ここでは、施工管理の仕事に向いている人について紹介します。

施工管理の仕事内容は工事の品質管理や安全管理、原価管理や工程管理など、工事全体を管理しなければならないため、人によって向き不向きがあるでしょう。自分に合った仕事かどうか判断するためにも、参考にしてください。

 

統率力のある人

施工管理は工事が計画通りに進むように、幅広く工事全体を管理することが仕事です。そして工事現場にいる職人や技術者など、さまざまな人と年齢を問わずコミュニケーションを取り、まとめていかなければなりません。

工事をスムーズに進めるためにも、周囲の意見を聞きながらリーダーとして動ける人が向いているでしょう。

 

危機管理能力のある人

工事現場ではさまざまな事故が起こるリスクがあります。時には工事現場で大きな事故が起こってしまい、作業の進捗状況に大きな影響を与えるようなこともあるでしょう。また、周辺住民に危険をおよぼしたり、苦情がきたりする可能性もあります。

工事の人為的なミスや作業員の病気、周辺住民の安全確保やトラブルが起こった際の対応などを事前に想定し、対策を練れる人が良いでしょう。

 

マルチタスクが得意な人

施工管理の仕事の範囲は幅広いため、複数の業務が発生し、どこから何をしたらいいのか分からない、ということもあるでしょう。

施工管理は、仕事を効率よく進めていくためには何を優先すればいいのか判断できる、マルチタスクが得意な人が向いています。

 

施工管理に向いていない人

ここまで施工管理の仕事に向いている人について紹介してきましたが、中には施工管理の仕事が向いていない人もいます。ここからは、施工管理の仕事に向いていない人とはどのような人なのか紹介します。

もしこれらの項目に心当たりがある場合は、施工管理の仕事に向いていない可能性があるでしょう。

 

体力のない人

施工管理の仕事は、会社によっては複数の工事現場を担当したり、規模の大きな工事現場に赴く場合があります。また、事務作業のために工事現場とオフィスを往復したりすることもあるでしょう。

施工管理の仕事には体力が求められるため、体力に自信がない人、体力がない人は向いていません。

 

残業を避けたい人

世の中には残業が発生しやすい仕事もあれば、発生しにくい仕事もあります。施工管理は仕事内容が多岐にわたること、工期があることから残業が発生しやすい仕事と言えます。

残業すれば給与には反映されますが、プライベートの時間が少なくなるのは避けられません。残業をなるべく避けたいという人は、施工管理にはあまり向いていないでしょう。

 

説明が苦手な人

施工管理は、職人や技術者などさまざまな人とコミュニケーションを取ることになります。時には職人や技術者に対して、しっかり説明して理解を求める必要が出てくるでしょう。また、クライアントに対して、工事の状況を説明するような機会もあります。

そのため、人に対して説明することが苦手な人は施工管理には向いていないでしょう。

 

施工管理の効率を上げるには

施工管理の効率を上げるために効果的と考えられているのは、ペーパーレス化やデータの一元管理、施工管理アプリやAIロボットなどの導入でしょう。

施工管理では写真や紙を使うことが多いですが、これらのデータをペーパーレス化して一元管理することで、必要なときに全員がデータを確認できるようになります。施工管理アプリを導入すれば、施工管理の作業がより楽に行えるようになるでしょう。

AIロボットの導入については、AIが資材搬入したり設計したり、施工ミスを発見したりしてより業務を効率化できると考えられています。

 

施工管理業務の課題

建設業自体が人手不足ですが、施工管理業務も同じ状況です。また、建設業に携わる人の高齢化、若手就労者が少ないことも課題となっています。

施工管理の需要は今後も拡大していく見込みであるため、さらに人手不足になる可能性があるでしょう。

 

施工管理の仕事はハードな分やりがいがある

施工管理は工事全体の品質管理や工程管理、安全管理など仕事内容が幅広く、ハードです。

しかし手掛けた仕事が形になって残ること、需要が安定していること、職人たちと連携できたり成果報酬で高収入が見込める可能性もあるといった、多くの魅力があることも事実です。

この記事では施工管理に向いている人や向いていない人についても紹介しているため、今回紹介した内容を参考に施工管理を目指してみましょう。