【図解】建築業界のサブコンとは?ゼネコンとの年収や待遇、違い解説

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【図解】建築業界のサブコンとは?ゼネコンとの年収や待遇、違い解説

「建築業界を調べていたらサブコンって言葉が出てきたけど、なにをする会社のこと?」
「サブコンとゼネコンってなにが違うの?」

建築業界に就職・転職したいと考えて、情報収集していると「サブコン」という言葉を目にする機会もあるでしょう。

それぞれを簡単に説明すると以下のような違いがあります。

ゼネコンとサブコン

後ほど詳しく解説しますが、ゼネコンは基本的に自ら施工することはなく、サブコンに仕事を割り振り、それを統括する役割を持ちます。

サブコンは、企業によって専門分野が異なり、サブコンから自社の専門分野に当てはまる工事を請け負います。

そのため、サブコンに入社すると1つのものに対して専門知識を深めることができ、経験を積むことでプロフェッショナルになることができるのです。

しかし、ひとことでサブコンといっても、その専門分野は多岐に渡ります。どのような仕事をするのか理解していなければ、イメージとはことなる企業にエントリーしてしまうかもしれません。

また、サブコンは「楽な仕事」というわけでもないので、待遇などを事前に理解しておくと、入社後に「こんなはずじゃなかった」というミスマッチも減らせます。

【本記事のポイント】

  • サブコンとはどのような会社を指し、どのようなことをするのかがわかる
  • サブコンとゼネコンではどのような違いがあるかがわかる
  • どのような人がサブコンに向いているかがわかる

この記事を読むことで、サブコンについてしっかりと理解でき、自分に向いているのかも判断できます

サブコンへの就職・転職に必要な資格やスキルも紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

 

1.建築業界のサブコンとは「ゼネコンから一部の工事を請け負う下請け企業」のこと

建築業界のサブコンとは「ゼネコンから一部の工事を請け負う下請け企業」のこと

サブコンとは、主に大規模な建築工事の元請けとなるゼネコンから、設備工事などに関する専門的な工事を請け負う企業です。

簡単に言うと、サブコンはゼネコンの下請け企業にあたります。

建築工事といっても、作業内容は多岐にわたります。そのため、すべての工程をゼネコンだけでおこなうのは難しく、電気設備工事やとび工事というような、それぞれを専門としているサブコンに協力してもらいます。

以下のような、建設業界のピラミッド構造をイメージするとわかりやすいでしょう。

建設業界のピラミッド構造
このように、サブコンはゼネコンから仕事を請け、サブコンから他の業者に依頼する二次請け・三次請けが行われるケースも多々あります。

また、現場ではゼネコンと各サブコンそれぞれの施工管理(現場監督)がいます。

ゼネコンの施工管理は現場全体を調整するのに対し、サブコンの施工管理は担当する業務の管理・指揮を行います

 

2.【一覧表で比較】建築業界のサブコンとゼネコンの違い

【一覧表で比較】建築業界のサブコンとゼネコンの違い

建築業界で働くなら、サブコンとゼネコンどちらを選ぶべきなのでしょうか。

それぞれを、以下で比較してみましょう。

  • 仕事内容
  • 平均年収
  • 労働時間
  • 休日

では、これらの違いを解説していきます。

2-1.仕事内容

サブコンとゼネコンでは、以下のように仕事の範囲が異なります。

 

サブコン

  • ゼネコンの指示で業務をおこなう
  • 自社の専門分野の工事を請け負う
  • 改修工事などは元請けとなり、現場全体の統括をおこなう

ゼネコン

  • 現場全体の統括をおこなう

ゼネコンの仕事は、工事一式を請け負う「元請け」であり、現場全体を管理・調整することが仕事です。そのため、実際の施工はおこないません。

対して、サブコンはゼネコンから仕事を一部請け負う、もしくは改修工事などの場合は元請けとなることもあります。施工を直接おこなうこともあれば、二次下請けの業者に外注するケースもあります。

また、サブコンはゼネコンと異なり、専門スキルを磨けます。「3.建築業界のサブコン5つの専門分野」で解説するような専門スキルを突き詰めたいのであれば、サブコンの方が適していると言えるでしょう。

Q. サブコンとゼネコンはどちらがきつい?

一般的にはゼネコンの方が、労働時間が長くきついと言われています。

しかし、サブコンはゼネコンの指示で動くため、急なスケジュール変更などに対応しなければならないこともあります。どちらが特別きついということはなく、どちらにも大変な側面はあるということです。

2-2.平均年収

サブコンとゼネコンの平均年収を比べると、以下のようにゼネコンの方が高い傾向があります。

年代

サブコン

ゼネコン

20代

370万円

393万円

30代

459万円

483万円

参照:マイナビAGENT|職業別平均年収ランキング【2020年版】

ゼネコンの中でも「スーパーゼネコン」と呼ばれるような大手の場合、平均年収が1,000万円を超えることもあります。

年収をもっとも重視するのであれば、ゼネコンの大手企業を目指すのがいいでしょう。

建築業界はサブコン・ゼネコンどちらも実務経験が重要視されます。そのため、経験を積んだり資格を取得したりすることで、学歴に関係なく平均以上に稼ぐことは十分に可能です。

2-3.労働時間

労働時間は、企業規模や企業内でどの役割を担っているかで異なりますが、一般的にはゼネコンの方が残業時間は多い傾向があります

どちらにしても、事務職などではなく現場にかかわるのであれば、繁忙期は確実に残業が増えると考えておいた方がいいでしょう。

2-4.休日

休日数はサブコンかゼネコンかではなく、就職・転職する企業によって大きく変わります

完全週休2日のところもあれば、週休1日と2日が週ごとに切り替わるところもあります。

そのため、どちらが特段「休みが少ない」ということではなく、求人情報に掲載されている年間休日数や週休は何日なのかをしっかりと確認しておくことが重要です。

また、事務・営業・施工管理といった職種によっても休日は異なります。

例えば、事務や営業職は完全週休2日であっても、施工管理の場合は現場が繁忙期になれば、週1日の休みになることもあり得るからです。

 

3.建築業界のサブコンにおける設備工事の専門分野4つ

建築業界のサブコンにおける設備工事の専門分野4つ

前述した通り、サブコンはそれぞれの企業において専門分野を持ちます。就職や転職でエントリーするサブコンを選ぶ際には、どの専門分野を身に付けたいかで選ぶことが重要です。

サブコンの専門分野は、設備工事から基礎工事・鳶(とび)工事など多岐にわたりますが、ここでは設備工事について紹介します。

サブコンがおこなう設備工事は、以下の4つに分けられます。

  • 空調設備工事
  • 電気設備工事
  • 衛生設備工事
  • 消防設備工事

では、これらの設備工事はそれぞれどのようなものかについて、詳しく解説していきます。

Q. 基礎工事とは?
地面と建物を繋ぐ根幹部分を作る工事です。

Q. 鳶(とび)工事とは?
建設現場で高所作業を専門に行い、真っ先に工事現場に入って足場を組む仕事です。

3-1.空調設備工事

空調設備は空調機器だけではなく、換気設備や排煙設備なども含みます。

つまり、建物内の温度や空気の流れを調整するために欠かせない工事です。どのような建物でも空調設備は居心地に関わるため、重要な役割を持つ工事と言えるでしょう。

具体的に、以下のような工事を指します。

  • 空調設備の取り付け工事
  • 古い空調設備の更新工事
  • 空調設備の保守点検やメンテナンス

空調設備工事をおこなうサブコンに入社した場合、以下のような資格が役立ちます。

【空調設備工事に関連する資格】

電気

工事士

  • コンセントの設置や電源に関する配線などの施工ができない
  • 一般家庭などの低圧屋内配線設備であれば第二種で問題ない
  • 自家用電気工作物の設備工事には第一種がいる

認定電気工事

従事者

  • 第二種電気工事士資格を持ち、認定電気工事従事者講習を受講すると、600V以下の自家用電気工作物の設備工事ができる

配管

技能士

  • 配管工事に資格は必要ない
  • 配管技能士取得を目指すと実践的な技能や知識を学べる
  • 国家資格で、1級~3級まである
  • 3級は実務経験不要で受験できる

冷凍機械

責任者

  • 空調設備工事の責任者として都道府県知事に届け出る際に、冷凍機械責任者を持っていないと責任者になれない

管工事

施工管理技士

  • 配管工事をおこなう現場の指揮や管理をおこなう場合にいる
  • ゼネコンから請け負った空調設備工事の統括をおこなう場合もいる
  • 2級の受験でも実務経験がいる

電気工事士の資格は、持っていなければそもそも施工ができないので、取得が必須です。また、認定電気工事事業者の資格も、入社した企業の施工内容によっては必須になるでしょう。

冷凍機械責任者は自らを工事の責任者として届け出る際に必要であり、管工事施工管理技士は空調設備工事のようなダクト等の管工事を含む施工管理を行う際になくてはならない資格です。

上記の2つは必須ではありませんが、キャリアアップを目指すのであれば、取得する必要があります。

3-2.電気設備工事

電気設備工事とは、建物内の電気に関連する工事を指します。

電気をエネルギーとして利用する「強電工事」や、電話やインターフォンの設置など、電気を信号として利用する「弱電工事」が電気設備工事に含まれます。

具体的には、以下のような作業です。

  • 高圧配管路から電気を建物内に引き込む
  • 建物の指定の場所に電気を送電する幹線設備工事をおこなう
  • コンセントや照明などの配線、設置をおこなう
  • 空調などの設備機器を制御する設備の設置をおこなう

電気設備工事をおこなうサブコンに入社した場合、以下のような資格が役立ちます。

【電気設備工事に関連する資格】

電気

工事士

  • コンセントの設置や電源に関する配線などの施工ができない
  • 一般家庭などの低圧屋内配線設備であれば第二種で問題ない
  • 自家用電気工作物の設備工事には第一種がいる

認定電気工事

従事者

  • 第二種電気工事士資格を持ち、認定電気工事従事者講習を受講すると、600V以下の自家用電気工作物の設備工事ができる

特殊電気工事

従業者

  • 第二種電気工事士の資格では対応できないビルやマンションで、特殊電気工事従業者を持っていることで簡易電気工事を行える

電気工事

施工管理技士

  • 電気設備工事をおこなう現場の指揮や管理をおこなう場合にいる
  • ゼネコンから請け負った電気設備工事の統括をおこなう場合にいる
  • 2級の受験も最低1年の実務経験がいる

電気設備工事を行うのであれば、電気工事士や認定電気工事従事者などの施工に関連する資格は、取得が必須です。

また、電気設備工事に関連する施工管理を行うのであれば、電気工事施工管理技士の資格も取得する必要があります。

電気設備工事の仕事を続けていくのであれば、上記4つの資格は必ず取得するものと考えておいた方がいいでしょう。

3-3.衛生設備工事

衛生設備工事とは、トイレや飲食店の厨房といった水回りに関する工事を指します。

建物内への水の供給から排水までをおこなえるように工事するのが仕事です。また、これらのメンテナンスや改修工事も行います。

具体的には、以下のような作業です。

  • 給水工事
  • 排水工事
  • ガス設備の設置工事
  • 衛生機器の設置工事
  • 浄化槽工事

衛生設備工事をおこなうサブコンに入社した場合、以下のような資格が役立ちます。

【衛生設備工事に関連する資格】

電気

工事士

  • コンセントの設置や電源に関する配線などの施工ができない
  • 一般家庭などの低圧屋内配線設備であれば第二種で問題ない
  • 自家用電気工作物の設備工事には第一種がいる
  • トイレなど電気を使用する衛生設備を取り扱う際にいる

給水装置工事

主任技術者

  • 給水装置工事の専任技術者・主任技術者として従事できる
  • 水道事業者から指定給水装置工事事業者の指定を受けるためにいる

管工事

施工管理技士

  • 配管工事をおこなう現場の指揮や管理をおこなう場合にいる
  • ゼネコンから請け負った衛生設備工事の統括をおこなう場合にいる
  • 2級の受験も実務経験がいる

衛生設備でも電気を使用するものが多く、電気工事士の資格が必須です。

給水装置工事主任技術者は給水装置工事の責任者になる場合に必要であり、配管工事を含む衛生設備工事の施工管理を行う場合は、管工事施工管理技士の資格が必要です。

3-4.消防設備工事

消防設備工事とは、建物の火災における消火活動や避難に関連する設備を設置する工事を指します。

ゼネコンが請け負うような大規模な現場の場合、さまざまなシステムと連動させた防災設備を設置するケースが多いため、防災の専門知識だけでなく電気工事に関連する知識も必要です。

消防設備工事では、具体的に以下のような作業をおこないます。

  • 消火栓設置工事
  • 消火器設置工事
  • スプリンクラー設置工事
  • 動力消防ポンプ設置工事
  • 自動火災報知機設備工事
  • 防排煙設備工事
  • 誘導灯設備工事
  • 非常警報設備工事
  • 避難はしご/救助袋/緩降機設置工事
  • 各種センサー設置工事

これらは、消防法に基づき正しく設置しなければならず、点検や整備をおこなうだけでも「消防設備士」の資格が必要です。

消防設備工事をおこなうサブコンに入社した場合、以下のような資格が役立ちます。

【消防設備工事に関連する資格】

消防

設備士

  • 消防設備工事に欠かせない資格で、甲種・乙種の2種類がある

〈甲種〉
消防設備の点検・整備・設置・交換工事にいる。
特類と1類~5類まである

〈乙種〉
消防設備の点検・整備のみができる
1類~7類まである

電気

工事士

  • コンセントの設置や電源に関する配線などの施工ができない
  • 低圧屋内配線設備であれば第二種で問題ない
  • 自家用電気工作物の設備工事には第一種がいる
  • 避難誘導灯などの電気が関係する工事にいる

認定電気工事

従事者

  • 第二種電気工事士資格を持ち、認定電気工事従事者講習を受講すると、600V以下の自家用電気工作物の設備工事ができる

消防設備工事の場合、点検・整備のみであれば消防設備士の乙種があれば問題ありません。

しかし、設置に関わる業務を行うようになった場合は、上記のすべてを取得しておかなければ、できない業務が出てきてしまいます。

設備工事のサブコンに入社するなら「電気工事士」は必須!

設備工事の種類を紹介しましたが、どれも「電気工事士」の資格が必要です。最近では、さまざまなものに電気を使用するからです。

入社前に資格を取得しておきたい場合は、実務経験がなくても取得可能な第二種電気工事士を取りましょう。

 

4.サブコンの大手ランキングTOP5

サブコンの大手ランキングTOP5

「サブコンはゼネコンの下請け」という解説から、「サブコンはゼネコンよりも企業規模が小さいのか」と感じた人もいるのではないでしょうか。

しかし、サブコンにも以下のように多くの売上を上げる大企業が存在します。

【サブコン大手ランキング】

順位

企業名

売上高

経常利益

従業員数

平均年収

1

高砂熱学工業
株式会社

3,027億4,600万円

156億3,900万円

2,131人

889万7,000円

2

株式会社大気社

2,321億2,000万円

108億1,800万円

1,555人

1,033万8,506円

3

株式会社
サーラコーポレーション

2,348億4,800万円

86億100万円

66人

651万8,642円

4

株式会社ユアテック

2,253億1,700万円

100億400万円

3,729人

695万6,327円

5

三機工業株式会社

1,931億8,900万円

98億1,700万円

2,096人

857万3,250円

参照:2021年度の有価証券報告書

サブコンで高収入を得たい場合は、専門分野を突き詰めて、上記のような大企業に転職するという手もあります。

では、サブコン大手の企業について、より詳しく見ていきましょう。

4-1.高砂熱学工業株式会社

【会社概要】

会社名

砂熱学工業株式会社

従業員数

2,131人※2022年3月末時点

資本金

131億3,400万円

事業内容

空調設備の設計・施工・メンテナンス・運転管理・リニューアル

会社URL

https://www.tte-net.com/

砂熱学工業株式会社は、空調設備に関する工事をおこなうサブコンです。

東京ドームや東京駅丸の内駅舎などの工事にも携わっています。

平均年収は約890万円で、20代後半でも約670万円が平均になっており、非常に高収入を目指しやすい企業と言えるでしょう。

中途採用を狙うなら、1級管工事施工管理技士・1級電気工事施工管理技士の資格を取得し、空気調和設備、衛生設備の施工管理経験を積んでおきましょう。

4-2.株式会社大気社

【会社概要】

会社名

株式会社大気社

従業員数

1,555人※2022年9月末時点

資本金

64億5,517万円

事業内容

空調設備/衛生設備/防災設備等の設計・施工・監理、および関連機器の製造・加工・販売・輸出入

会社URL

https://www.taikisha.co.jp/

株式会社大気社は、空調設備や塗装設備に関する事業を展開しているサブコンです。

大企業のビルや工場、大学など大規模な現場の施工実績を持ちます。

先ほど紹介したランキングの中でも平均年収がもっとも高く、1,000万円を超えています。40代で1,000万円を達成することも十分に可能で、高収入を目指したい方は目標にしたい企業と言えるでしょう。

中途採用を狙うなら、空調設備の施工管理を経験し、管工事施工管理技士の1級を取得しておきましょう。

4-3.株式会社サーラコーポレーション

【会社概要】

会社名

株式会社サーラコーポレーション

従業員数

66人※2022年11月時点

資本金

80億250万円

事業内容

都市ガス・LPガスなどエネルギー供給事業など

会社URL

https://www.sala.jp/ja/index.html

株式会社サーラコーポレーションは、売上高ランキングで3位であるものの、建築や土木だけでなく住宅の販売など幅広く事業を手がけています。

平均年収は約652万円ですが、30代後半で600万円代を狙うことも可能です。

サーラコーポレーションの建築設備分野に転職する場合は、特に資格は必要ありませんが、「施工管理技士1級・2級取得者優遇」とされています。

4-4.株式会社ユアテック

【会社概要】

会社名

株式会社ユアテック

従業員数

3,729人※2022年3月末時点

資本金

78億300万円

事業内容

各種設備の電気・空調・給排水・情報通信設備工事など

会社URL

http://www.yurtec.co.jp/

株式会社ユアテックは、オフィスビルや工場、病院などの電気・空調管設備を担う会社です。

平均年収は約696万円で、売上3位のサーラコーポレーションよりも高く、40代で700~800万円も狙えます。

中途採用では経験者のみを募集しているため、建築や電気設備に関する施工管理経験が必要です。資格は必須ではありませんが、以下のようなものを取得しておくと有利です。

  • 電気工事士
  • 電気工事施工管理技士
  • 管工事施工管理技士
  • 土木施工管理技士
  • 技術士

他にも普通自動車運転免許を所持しており、東北6県・新潟県・関東圏に転勤可能な人を募集しています。

4-5.三機工業株式会社

【会社概要】

会社名

三機工業株式会社

従業員数

2,096名※2022年3月末時点

資本金

81億518万円

事業内容

ビル空調衛生事業/産業空調事業/電気事業など

会社URL

https://www.sanki.co.jp/

三機工業株式会社は、前述したサブコンの設備工事をすべておこない、幅広く建設設備事業を手がけている企業です。

虎の門ヒルズや東京ステーションホテルなど、戦前から現在に至るまで多くの実績を残しています。

売上では5位であるものの、平均年収は約857万円と高収入であることも特徴です。30代後半でも平均年収が700万円を超え、順当にいけば40代で800万円以上の収入が得られます。

中途採用では、以下の施工管理経験が求められます。

  • 空調・衛生
  • 電気
  • 計装
  • 上下水道設備

上下水道設備は実務経験が3年以上、その他は10年以上が求められます。さらに、それぞれに関連する施工管理技士の1級が必要です。

未経験で転職する場合は他の企業で経験を積みながら資格を取り、転職を目指すのがいいでしょう。

 

5.建築業界のサブコンへの就職が向いているケース4つ

建築業界のサブコンへの就職が向いているケース4つ
建築業界のサブコンへの就職が向いているケースとして、以下のような特徴が挙げられます。

  • 1つのものを突き詰めることが好きな人
  • 計画を立てたりスケジュールを組んだりするのが好きな人
  • 早く出世したい人
  • 責任者として現場をまとめたい人

では、なぜこのような特徴を持つ人が向いているのかについて解説します。

5-1. 1つのものを突き詰めることが好きな人

1つのものを突き詰めることが好きな人には、ゼネコンよりもサブコンがおすすめです。

ゼネコンは仕事の幅が広いのに対し、サブコンは電気設備や衛生設備など、何かに特化した企業だからです。

例えば、電気設備工事を行うサブコンに入社すれば、電気に関連した資格を取得しながら電気工事の経験を積んでいきます。

つまり、電気工事のプロフェッショナルになれるということです。

なにかを突き詰めてプロになりたい人には、ゼネコンのような業務の幅が広い企業よりもサブコンがおすすめです。

5-2.計画を立てたりスケジュールを組んだりするのが好きな人

旅行などで自ら計画を立てたり、1日のスケジュールを組んだりするのが好きな人にも、サブコンはおすすめです。

なぜなら、サブコンに入社した場合、施工管理として現場の管理を任される可能性があるからです。

施工管理は工事の計画を立て、工期に間に合うように、こまめな進行状況のチェックとスケジュール管理を行います。そのため、スケジュールを普段からよく組む場合は、仕事にも活かせるでしょう。

5-3.早く出世したい人

サブコンはゼネコンよりも企業規模が小さいケースが多いため、その分出世もしやすくなります

建築業界は実務経験を重視する実力主義な面があるため、コツコツと経験を積みながら資格を取得していくことで、出世が可能です。

5-4. 責任者として現場をまとめたい人

5-3.早く出世したい人」と繋がりますが、入社後にしっかりと資格を取得すれば現場の責任者を任される可能性も高く、責任ある立場になりやすいでしょう。

ゆくゆくは責任者として作業員を束ね、現場をまとめる立場になりたいのであれば、ゼネコンよりもサブコンが向いていると言えます。

 

6.建築業界でサブコンに就職するために必要な資格やスキル

建築業界でサブコンに就職するために必要な資格やスキル

ここまでサブコンについて解説してきましたが、「サブコンで働いてみたい」と感じた人もいるのではないでしょうか。

そこで最後に、サブコンに就職するためのスキルや資格について見ていきましょう。

6-1.資格

サブコンで必要な資格はさまざまですが、前述の設備工事であれば以下のような資格です。

【設備工事に必要な資格】

空調設備工事

電気工事士

認定電気工事従事者

配管技能士

冷凍機械責任者

管工事施工管理技士

電気設備工事

電気工事士

認定電気工事従事者

特殊電気工事従業者

電気工事施工管理技士

衛生設備工事

電気工事士

給水装置工事主任技術者

管工事施工管理技士

消防設備工事

消防設備士

電気工事士

認定電気工事従事者

このように、施工するために必要な資格や、現場の責任者になるために必要な資格があります。

企業にもよりますが、資格を取得していなくても就職することは可能です。ただし、先ほど紹介したような大企業に転職する場合は、実務経験や資格が必要になるケースがあります

実務経験や資格が必要な企業に就職したいと考えた場合、未経験であればまず他の企業に就職して経験と資格を得ることを検討してみましょう。

サブコンで必要になる資格は、実務経験がなければ取得できないものが多くあります。そのため、未経験で入社する場合は、入社後に実務経験を積んだのち、必要な資格を取得しましょう。

6-2.スキル

サブコンで必要なスキルは、以下の3つです。

  • コミュニケーションスキル
  • 金銭やスケジュールの管理能力
  • 柔軟な対応力

先ほども解説したように、サブコンではゼネコンや二次下請けの企業など、多くの人と接する機会があります。

そのため、コミュニケーションスキルが高い人の方が働きやすいでしょう。

また、施工管理をおこなう場合は金銭やスケジュールの管理能力も必要です。

工事現場では急なスケジュールの変更などが往々にしてあるため、柔軟な対応力も重要なスキルと言えます。

 

7.まとめ

本記事では、サブコンの仕事内容や、ゼネコンとの違いについて解説しました。

最後に要点のまとめを見てみましょう。

【サブコンとは】

ゼネコンから設備工事などに関する専門的な工事を請け負う企業です。ひとことでいうと、ゼネコンの下請け業者と言えます。

【サブコン・ゼネコンの待遇の違い】

年代

サブコン

ゼネコン

20代

370万円

393万円

30代

459万円

483万円

参照:マイナビAGENT|職業別平均年収ランキング【2020年版】

上記のように、年収はゼネコンの方が高い傾向があり、残業もサブコンの方が多い傾向があります。

しかし、専門知識を追求したいのであれば、サブコンの方が向いています。そのため、どのように働きたいかによってどちらを選ぶかは異なるでしょう。

【サブコンの就職に必要な資格やスキル】

  • コミュニケーションスキル
  • 管理能力
  • 柔軟な対応力

基本的に建築業界は実務経験や資格が重視されるため、未経験の場合は入社後に実務経験を積みながら資格を取得します。

どのような専門分野を突き詰めたいかを考え、エントリーする企業を決めましょう。