派遣でも副業できる!トラブルなく副業する方法、注意点を解説

FC編集部

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派遣でも副業できる!トラブルなく副業する方法、注意点を解説

「派遣は副業できる? できない?」
「派遣で働いているけれど、収入を増やしたいので副業したい。どうすればいい?」

派遣社員として働いていて、そんな疑問や要望を持っている方も多いでしょう。

結論からいえば、派遣社員の副業は法律で禁じられてはいません

ただ、派遣元や派遣先の就業規則で禁じられている場合があります
副業禁止の場合、「内緒ですればいい」ということはなく、副業分の収入が増えると住民税が増え、派遣元=派遣会社には知られてしまいますので、事前の確認が必要です。

副業OKの場合は、両立しやすい仕事を探して始めましょう。
派遣社員がとりくみやす副業としては、以下のようなものがあります。

  • 在宅事務・データ入力
  • プログラミング
  • WEBデザイン
  • WEBライティング  など

ただ、副業をする際には、以下の点に注意が必要です。

  • スケジュール管理や体調管理に無理のないよう配慮する
  • 秘密保持・競業避止を意識する
  • 確定申告はかならず行う

そこでこの記事では、派遣社員の副業について、知っておきたいことをまとめました。

◎派遣の副業は法的には可能
◎ただし派遣元・派遣先で禁止されるケースはある
◎派遣が副業をする際の注意点
◎派遣が副業をする方法・流れ
◎派遣社員でも就きやすい副業と探し方
◎よくある質問

最後まで読めば、知りたいことがわかるでしょう。
この記事で、あなたがいい副業を見つけられるよう願っています。

 

1.派遣の副業は法的には可能!


この記事を読んでいる人は、「派遣で働いていて、副業をしても大丈夫?」と疑問に思っているでしょう。
結論から言えば、「派遣が副業をすることは、法律的にも可能」です。
くわしく説明していきましょう。

1-1.派遣社員の副業は法律では禁じられていない

そもそも派遣社員をはじめ、正社員であろうと契約社員であろうと、副業を禁じる法律はありません
法的には副業をすることは可能です。

それどころか、政府が「新しい働き方」の一環として副業を推進していて、厚生労働省副業・兼業の促進に関するガイドラインを発表したり、経済産業省が企業向けに副業・兼業支援補助金を出したり、地域中小企業のための副業兼業インターン人材活用プラットフォームを提供したりといった取り組みがなされています。

特に派遣社員は、正社員に比べて雇用が不安定で収入も低い傾向があるため、積極的に副業を検討するといいでしょう。

1-2.ただし派遣元・派遣先で禁止されるケースはある

ただ、法的に問題がなくても、企業が就業規則で副業を禁止しているケースはよくあります
派遣社員の場合は、派遣元=派遣会社と派遣先企業のどちらかが禁止していれば副業はできませんので、事前に就業規則を確認してください。

派遣社員は派遣会社に雇用されているので、本来であれば派遣会社の就業規則に従うものです。

ということは、「派遣先は副業禁止だが、派遣会社は副業OK」という場合は、派遣先の規則に従う必要はなく、副業をしても大丈夫のように思えます。

が、派遣会社と派遣先企業との労働者派遣契約で、「派遣社員は派遣先の就業規則にも従う」という合意がなされているケースがあります。
その場合、派遣社員は派遣先の就業規則により、副業は禁じられます

就業規則は、事前に書面で渡されているか、ホームページに掲載されているはずですので、確認してみましょう。
もしわからなければ、派遣会社の担当者に聞いてください。

1-3.副業禁止の場合、住民税でバレる

派遣会社で副業が禁止されている場合、「内緒ですれば大丈夫だろう」と考えるかもしれません。
が、黙っていても、派遣会社には住民税額で副業をしていることが知られてしまいますので、隠すのは難しいでしょう。

というのも、住民税の税率は所得の10%と決められています。
給与から住民税を天引きする「特別徴収」にしている場合、派遣会社が「給与の額に対して住民税が多い」と気づけば、他の何らかの収入を得ていることがわかってしまうのです。

一方で、住民税を自分で納める「普通徴収」にすれば、住民税額で知られることは避けられます。
が、それ以外にも、親しい同僚の口から漏れたり、行動の変化で気づかれたりといったリスクもあるでしょう。
いずれにしろ、「副業禁止だけれどこっそりする」というのはおすすめできません

 

2.派遣が副業をする際の注意点

さて、派遣会社が派遣を禁止していないことが確認できて、「やってみようかな」と考えた方も多いでしょう。
が、その前に知っておきたい注意点がいくつかあります。

  • スケジュール管理や体調管理に無理のないよう配慮する
  • 秘密保持・競業避止を意識する
  • 確定申告はかならず行う

それぞれ説明しましょう。

2-1.スケジュール管理や体調管理に無理のないよう配慮する

まず第一に、副業によって本業に支障が出ることは絶対に避けなければなりません。
そのため、無理なスケジュールを組まず、体調や睡眠時間にも無理がないように気を配る必要があります。

副業をする理由は、「収入を増やしたいため」という人は多いでしょう。
となると、「あいている時間はできるだけ副業をしたい」と、シフトを詰め込みたくなるかもしれません。
が、たとえば「本業の派遣は18時までなので、18時30分から副業のシフトを入れよう」と考えた場合、もし本業で残業しなければならなくなった場合、副業に間に合わなくなってしまいます。

また、働きすぎたことによって睡眠時間が足りなくなったり、体調を崩したりすれば、どちらの仕事にも影響するでしょう。
このようなことがないよう、スケジュールや体調を自分で無理なく管理できる範囲で副業に取り組みましょう。

2-2.秘密保持・競業避止を意識する

また、「秘密保持」「競業避止」にはくれぐれも注意しなければなりません。
一般的に労働者は、雇用契約の際に守らなければいけないこと、してはいけないことをさまざまに定められますが、中でも副業に関して重要なのはこの2点です。

  • 秘密保持の義務:業務上の秘密を守る義務
            本業、副業それぞれの業務で知り得た情報などは、お互いに知らせてはいけない
  • 競業避止の義務:在職中は競合他社の業務を行わない義務
            本業と競合する副業はしてはいけない

具体的には、本業の派遣先で知った顧客情報を副業先で漏らしたり、派遣先の業務マニュアルを「副業先でも使えるから」と持ち出したりしてはいけません。
あるいは、派遣先が求人サイトを運営する企業であるのに、ライバルの求人サイトに関する副業をすることは、競業避止に反します。

これらは派遣に限らず、働く際に守らなければいけない基本的なモラルとも言えるものです。
反すれば信用を失うだけでなく、場合によっては企業側に損害を与えてしまう恐れもありますので、慎重に行動してください。

2-3.確定申告はかならず行う

副業で収入を得たら、毎年かならず確定申告をしましょう。
本業の収入は派遣会社で年末調整、副業の収入は確定申告、という形でわけて行います。
毎年1月1日〜12月31日までの収入について、翌年2月16日〜3月15日の間に申告書を提出しますが、e-Taxを利用すればオンラインで申告もできます。

もし確定申告を忘れてしまうと、あとから無申告加算税として本来の税額に15〜20%が追加されてしまいますので注意してください。

 

3.派遣が副業をする方法・流れ

派遣が副業をする方法・流れ

注意点もわかったところで、いよいよ副業を始めようとなったらどうすればいいのでしょうか?
その始め方は個別のケースによって異なりますが、ここでは一般的な流れの一例を挙げておきます。

1)派遣会社の就業規則を確認する
2)副業を探す
3)必要があれば派遣会社に報告する
4)副業を始める
5)確定申告する

3-1.派遣が副業をする方法・流れ1 派遣会社の就業規則を確認する

1-2.ただし派遣元・派遣先で禁止されるケースはあるで説明したように、派遣社員が副業可能かどうかは、派遣会社の就業規則によります。
そこでまず最初に、就業規則をあらためて確認しましょう。

「副業・兼業」といった項目があれば、その内容をチェックします。
副業の可否だけでなく、「届け出が必要かどうか」「副業は原則可だが、例外として禁止されるケース」などが書かれていることもありますので、それらにも違反しないように注意してください。

就業規則は、前述したように書面で渡されているか、ホームページに掲載されているはずです。
わからなければ、派遣会社の担当者に聞いてください。

3-2.派遣が副業をする方法・流れ2 副業を探す

副業ができることが確認できたら、仕事を探します。
別の派遣会社で派遣を掛け持ちしたり、アルバイトをしたい場合は、求人サイトで探すといいでしょう。

あるいはプログラミングやWEBデザインなど、スキルを活かしてフリーランスで仕事を受けたいなら、マッチングサイトも多くあります。
前述の注意点を踏まえた上で、自分に合った副業を見つけましょう。

3-3.派遣が副業をする方法・流れ3 必要があれば派遣会社に報告する

派遣会社によっては、「副業OKだが、事前に報告してほしい」「所定の届を出す必要がある」といったところもありますので、就業規則や派遣会社の担当者に確認した上で、必要な報告を行いましょう。

3-4.派遣が副業をする方法・流れ4 副業を始める

派遣会社に報告した上で、いよいよ副業を始めます。
はじめは副業の就業時間や業務量は少なめにして、慣れてきて余裕があれば増やすようにするといいでしょう。

3-5.派遣が副業をする方法・流れ5 確定申告する

副業を始めたら、毎年かならず確定申告をしましょう。
派遣で働いていると、派遣会社が毎年年末調整をしてくれますが、年末調整は1箇所の勤務先でしかできません。
副業の収入に関しては、自分で確定申告する必要があるのです。

ただし、副業の収入が年間20万円以下であれば、納税の必要がないため確定申告も必要ありません。

 

4.派遣社員でも就きやすい副業と探し方

派遣社員でも就きやすい副業と探し方

「副業をしたいけれど、本業に影響しないのはどんな仕事?」と迷っている方もいるかもしれません。
そこでこの章では、派遣社員でも取り組みやすい副業と、その探し方を解説します。

<派遣社員でも就きやすい副業>

  • 在宅事務・データ入力
  • プログラミング
  • WEBデザイン
  • WEBライティング  など

4-1.在宅事務・データ入力

OfficeなどのPCスキルがあれば、在宅事務やデータ入力などは取り組みやすいでしょう。
時間拘束のない仕事や出来高制の仕事を選べば、空き時間を自分で調整しながら就業できます。

向いている人

基本的なPCスキルがある人

収入の目安

時給 1,000円程度〜

探し方

アルバイト求人サイトなどで探す など

4-2.プログラミング

プログラミングのスキルがあるなら、それを副業にするのもいいでしょう。
ITエンジニアは人材不足なので、仕事は多数あり選択肢が多く、報酬も高額が期待できます。
在宅でできる仕事を選べば、時間の融通もきくはずです。

あるいは、「プログラミングの知識や経験はないけれどやってみたい」という場合は、派遣で未経験可のプログラマー求人に応募して、本業でプログラミングを学びながら、ある程度スキルが上がったところで副業を始めるという手もあります。

向いている人

プログラミングスキルがある人
(未経験から始める場合は、学ぶ意欲がある人)

収入の目安

副業としてなら月収3万〜10万程度

探し方

クラウドソーシングサイトで案件を探す
フリーランスのマッチングサイトで仕事をとる  など

4-3.WEBデザイン

デザイン経験があるなら、WEBデザインは比較的高収入が期待できるでしょう。
WEBサイトのデザインなら1件で5万〜10万円程度は稼げるでしょうし、もっと簡単なバナー制作でも5,000〜5万円程度の収入になります。

慣れている人なら所要時間も短くできるので、すきま時間に手離れよくできる副業といえそうです。

向いている人

デザイン経験がある人、デザインソフトが使える人
(未経験から始める場合は、学ぶ意欲がある人)

収入の目安

WEBサイト制作 5万〜10万円程度/1件
バナー制作 5,000〜5万円程度/1件

探し方

クラウドソーシングサイトで案件を探す
フリーランスのマッチングサイトで仕事をとる  など

4-4.WEBライティング

「副業に活かせるようなスキルや経験は特にない」という人は、WEBライティングに挑戦してみましょう。
企業のホームページやWEBメディアなどに掲載する記事を書く仕事なので、文章が書ければ始められますし、空き時間でどこでもできます。
WEBサイトを検索上位に表示させる「SEOライティング」を学べば、単価も上がるでしょう。

向いている人

文章を書くのが好きな人、得意な人
(未経験から始める場合は、学ぶ意欲がある人)

収入の目安

0.5〜10円程度/1文字

探し方

クラウドソーシングサイトで案件を探す
フリーランスのマッチングサイトで仕事をとる  など

 

5.派遣の副業に関するよくある質問

派遣の副業に関するよくある質問

ここまでで、派遣の副業についてひと通りの説明は終わりました。
が、説明しきれなかったこともありますので、それ以外に「よくある質問」について答えておきましょう。

5-1.「Q. 本業と同じ派遣会社で、もうひとつ派遣の仕事を紹介してもらうことはできる?」

派遣で働いていて、「いい副業が見つからない」「確定申告をするのが面倒」などの理由で、いま仕事をしている派遣会社にもうひとつ仕事を紹介してもらいたい、という人もいるでしょう。
それは可能でしょうか?

答えは「派遣会社による」です。
2つの仕事を紹介してくれる派遣会社もありますし、そうではないところもありますので、まずは相談してみましょう。
OKな場合は、たとえば平日は本業の派遣を続けながら、土日にだけ働く派遣仕事を紹介してもらえるなど、うまく両立できる仕事が見つかるかもしれません。

5-2.「Q. 副業を複数することはできる?」

「ひとつの副業だけでは収入が十分ではないので、複数の副業をしたい」という場合はどうでしょうか?

これも、派遣会社で副業が禁じられていなければ、いくつ掛け持ちしても大丈夫です。
たとえば、平日は時短の派遣をしていて、そのあと夕方に2時間程度のアルバイトを週3回、また空き時間には出来高制のデータ入力を在宅で、というような働き方も可能です。

ただ、確定申告は忘れないようにしてください。
この場合、副業ひとつずつで申告する必要はなく、まとめて申告すれば結構です。
つまり、「本業は年末調整」+「複数の副業は確定申告書1通」となります。

 

6.まとめ

いかがでしたか?
派遣の副業について、知りたいことがわかったかと思います。
では最後にもう一度、記事のポイントをまとめましょう。

◎派遣の副業は法的には可能

◎ただし派遣元・派遣先で禁止されるケースはある

◎派遣が副業をする際の注意点は、
・スケジュール管理や体調管理に無理のないよう配慮する
・秘密保持・競業避止を意識する
・確定申告はかならず行う

◎派遣が副業をする流れは、
1)派遣会社の就業規則を確認する
2)副業を探す
3)必要があれば派遣会社に報告する
4)副業を始める
5)確定申告する

◎派遣社員でも就きやすい副業は、
・在宅事務・データ入力
・プログラミング
・WEBデザイン
・WEBライティング など

以上を踏まえて、あなたがいい副業に出会えるよう願っています。