ゼネコン転職は未経験でも可能!狙える職種と成功の秘訣3つ紹介

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ゼネコン転職は未経験でも可能!狙える職種と成功の秘訣3つ紹介

「ゼネコン転職は未経験でも可能?」
「ゼネコン転職を未経験で成功させる方法は?」

ゼネコンに転職したいと考えているあなたは、未経験でも転職できるのか不安に感じているのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、ゼネコン転職は未経験でも可能ですが、非常に厳しいことを念頭に入れておかなければなりません。

なぜなら、ゼネコンは建設業界の中でも特に人気が高く、経験者や有資格者の転職希望が多いからです。

もしあなたが本気でゼネコン転職を未経験で成功させたいのなら、次の3つのコツを押さえておきましょう。

ゼネコン転職を未経験で成功させる3つのコツ

①持っているスキル、資格が使える職種を選ぶ
②現状で取得できる資格を取る
③応募先がホワイト企業かどうか見極める

この3つのコツを徹底して実践すれば、未経験でもゼネコン転職を成功させられる可能性が高まります。

また、未経験のゼネコン転職は、厳しいですが不可能ではありません。

ゼネコン業界は高齢化の影響で人材不足の傾向があり、若手への求人ニーズが高まっているからです。

建設就業者

出典:日本建設業連合会「建設業就業者の高齢化の進行」

上記のグラフから分かるように、建設業で働く人のうち、55歳以上の割合は年々増加しています。一方、29歳以下の割合は徐々に減少しているため、業界では若手の確保を急いでいるのです。

例え未経験であっても、計画的に転職活動を行えば成功する確率も高まりますし、入社後に働きながら資格取得やキャリア形成をすることで周囲に追いついていけるのです。

今持っているものやあなたの長所を最大限にアピールし、後悔のない転職活動を行っていきましょう。

この記事では次のポイントについて説明していきます。

▼この記事のポイント

◎ゼネコン業界の真実
◎未経験でもゼネコン転職を狙える職種
◎ゼネコン転職を未経験で成功させるコツ
◎ゼネコン転職を成功させるための企業選びのポイント

この記事を最後までお読みになれば、ゼネコン転職を未経験で成功させるための職種や企業選び、アピール方法などを知ることができるでしょう。

あなたが未経験でもゼネコン転職をすべきかどうかを判断し、万全の体制で挑むためのサポートになれば幸いです。

 

1.ゼネコンへ未経験で転職する人が知っておくべき5つの真実

ゼネコンへ未経験で転職する人が知っておくべき5つの真実

ゼネコンに転職を決める前に、良い面も悪い面も含めた業界の真実を知っておきましょう。

なぜなら、転職してから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、ゼネコン業界が本当に自分にあっているのかを知る必要があるからです。

これから未経験で転職する人が知っておくべきゼネコン業界の真実は、次の5つです。

ゼネコンへ未経験で転職する人が知っておくべき真実5つ

①収入が高い分残業が多く激務である
②未経験の転職は20〜30代が中心である
③施工管理など一部の職種では出張や転勤が多い
④大手ゼネコン転職は資格、実務経験なしでは難しい
⑤休日が少ない

それぞれについて詳しく説明していきます。未経験のあなたがゼネコンへの転職を目指すべきかどうかの判断に役立ててくださいね。

1-1.収入が高い分残業が多く激務である

ゼネコン業界は平均収入が700万円〜1,000万円以上と、一般業種よりもかなり高いと言えます。
ただ、その分残業が多く、激務であることが多いです。

特に現場に出る職種の場合、プロジェクトの規模が大きいほど関わる人たちが増えるので、その分トラブルが増え時間外勤務が発生することが多くなります。

さらに工期がある仕事なので、期日前は工事を無事完成させるために、残業が増えてしまうでしょう。

実際に、時間外労働に関するデータがあります。次の図をご覧ください。

建設業(非管理職)の年間時間外労働時間

参考:一般社団法人日本建設業協会による「会員企業労働時間調査報告書(2021年度版)

上記のデータでは、大手ゼネコン社員(非管理職)の約半数が年360時間以上の残業をしていることや、約3割が時間外労働720時間超である事実が明らかになりました。

このように、高収入の背景には過酷な労働状況があることを覚えておきましょう。

1-2.未経験の転職は20〜30代が中心である

未経験のゼネコン転職は、20〜30代が中心であるという現実があります。

未経験転職が20代〜30代が中心である理由は、そもそも若手が中心に活躍している社風だったり、未経験で入社した場合に入社してからの資格取得やキャリア形成が必要になるからです。

実際に、求人募集サイトであるdodaに掲載されている求人を見てみましょう。

A社/業種、業界未経験歓迎、学歴不問【35歳以下】
B社/【20〜40代のスタッフが中心】経験不問
C社/【20〜30代が中心に活躍】未経験歓迎
D社/【39歳以下】学歴不問、未経験歓迎
E社/【20〜39代の若手中心の会社】学歴不問、未経験歓迎

経験者の場合は40代以降でも培ってきたスキルがあるため問題ありませんが、未経験でイチからキャリアを築く場合は、若手の方が有利になるでしょう。

1-3.施工管理など一部の職種では出張や転勤が多い

ゼネコン業界は、施工管理など一部の職種で出張や転勤が多いことがあります。特に大手企業や取引先が国内外多岐に渡る場合は、出張や転勤が続くことも珍しくありません。

施工管理は、建設現場であれば必ず設置しなければならないポジションです。そのため、その現場に施工管理がいないとなれば、本社から派遣するしかないのです。

特に企業規模が大きく幅広いエリアで工事を取り扱っている場合は、施工管理職の出張や転勤が増えてくるでしょう。

一方、地元に根付いている中小規模の会社の場合は、出張や転勤はほとんどない傾向にあります。

1-4.大手ゼネコン転職は資格、実務経験なしでは難しい

一言で「ゼネコン」と言っても、従業員数や売上高など会社規模はさまざまです。その中でも「スーパーゼネコン」と呼ばれる大手は5社で、次いで準大手、中堅、その他と分類されていきます。

結論をお伝えすると、大手ゼネコンへの転職は、資格や実務経験がないと難しいでしょう。

大手ゼネコンは、基本的に新卒採用で高学歴をメインに採用しています。年収が高く福利厚生も良いため、途中で退職する社員はほとんどいません。中途採用の求人が出たとしても、高いスキルが求められるのです。

実際にインターネット上に掲載されている、大手ゼネコンの実際の中途採用の求人の応募条件を見てみましょう。

鹿島建設
(総合職)

  • 一級国家資格
    (建築士、土木・建築・電気工事施工管理技士、技術士)、もしくは特殊な施工経歴や資格、能力を有する人
  • いずれかの実務経験が5年以上
    └土木系(施工管理、設計、研究など)
    └建築系(施工管理、研究など)
    └建築設備(施工管理)

清水建設
(施工管理)

  • 施工管理の実務経験
  • 1級建築施工管理技士もしくは一級建築士

竹中工務店
(施工管理)

  • 施工管理経験を5年以上
  • 次のいずれかの資格を保有
    └1級電気工事施工管理技士
    └1級管工事施工管理技士
    └建築設備士、電気主任技術者(1種〜3種)
    └消防設備士(甲種)

大林組
(施工管理)

新卒または経験者採用
└高卒以上で施工管理業務経験が5年以上
└かつ以下の資格またはこれに準ずる資格を有していることが望ましい。

  • 一級建築士
  • 一級建築施工管理技士
  • 一級電気工事施工管理技士
  • 一級電気通信工事施工管理技士
  • 一級管工事施工管理技士
  • 建築設備士
  • 技術士
  • 機械器具設置監理技術者
  • 電気主任技術者

大成建設
(総合職)

新卒または経験者採用

  • ロジスティクス コンサルタントとしての業務経験
  • ロジスティクス・物流に関する業務経験、提案営業経験

大手ゼネコンになると、資格や経験がなければそもそも応募することすらできません。

資格がなく未経験の人は、中小規模のゼネコンを選ぶしかないでしょう。

1-5.休日が少ない

ゼネコン業界は、休日が少ないのが現実です。

土曜日出勤が当たり前だったり、時間外労働として休日に出勤しなければならないこともあります。

実際に、建設業界の休日出勤について調査した次のデータをご覧ください。

上限規制(特例)達成状況

参考:日本建設業連合会「会員企業労働時間調査報告書」

上記のデータから分かるのは、回答者の17%が厚生労働省が定める「時間外労働の上限規制」を超過しているという事実です。

【上限規制とは】
①法定時間外労働が年720時間以内
②法定時間外労働と休日労働の合計について、どの2〜6ヶ月平均をとっても、1ヶ月当たり80時間内
③法定時間外労働と休日労働の合計が、1ヶ月100時間内
④法定時間外労働が月45時間を超えられるのは年6ヶ月まで
※1〜4すべてを満たす

上記をふまえると、上限規制を超過しているということは、次の3つの事実が明らかになったということになります。

  • 法定時間外労働が年720時間以上
  • 法定時間外労働と休日労働の合計について、どの2〜6ヶ月平均をとっても、1ヶ月当たり80時間以上
  • 法定時間外労働と休日労働の合計が、1ヶ月100時間以上

簡単に言うと、休日出勤や残業を行っている人たちは、回答者全体の17.4%、非管理職のうちの28.6%にも上るということになります。

このように、ゼネコンに限らず建設業全体で休日が少ないという現実があることを知っておきましょう。

もちろん、閑散期の場合は休めますし代休を保証してくれる会社もありますが、ゼネコン業界は一般的な職業よりは休日出勤が多いことを覚悟しておきましょう。

 

2.未経験でもゼネコン転職を狙える職種は3つ

未経験でもゼネコン転職を狙える職種は3つ

1.ゼネコンへ未経験で転職する人が知っておくべき5つの真実」のお話を踏まえた上で、ゼネコン業界に転職を望むのなら、未経験でも採用を狙える職種を知っておきましょう。

なぜなら、ゼネコンに関わる職種の中には、設計やエンジニアリングなど経験がなければ、難しい仕事も多いからです。

未経験でも採用を狙えるゼネコンの職種は、次の3つです。

未経験でも採用を狙えるゼネコンの職種3つ

①施工管理
②営業
③事務

それぞれの職種について詳しく説明していきますので、応募する職種を決める際の参考にしてください。

2-1.施工管理

施工管理は、未経験でも募集が多い職種です。

施工管理とは、工事がスムーズに進むようにマネジメントする職種です。具体的には次のような仕事を行います。

【施工管理の仕事内容】

  • 工期スケジュールの組み立て
  • 材料、作業員数の調整
  • 予算管理
  • 現場でのコミュニケーション
  • 安全管理
  • 書類作成(デスクワーク)

業務内容は、スケジュールや予算管理、コミュニケーション力を中心に必要とされます。そのため、未経験でも十分に活躍できるでしょう。

企業側でも施工管理職は需要が多い!

企業側としても、施工管理職は需要が多い職種です。

工事現場では、「施工管理技士」や「主任技術者」「監理技術者」といった施工管理の資格を有する人材を配置しなければならない決まりがあるからです。

資格の取得には実務経験が必要になるので、まずは未経験から採用しアシスタントとして現場の知識や経験を積み重ね、有資格者として工事の責任者となる人材を育てようと、採用が活発です。

2-2.営業

営業経験のある方は、ゼネコンの営業になるチャンスがあります。

中でも、ゼネコンの営業の場合は企業や公共団体、官公庁などの法人営業が基本です。BtoBの営業経験がある場合は、アピールポイントになります。

ゼネコン業界が初めてだとしても、法人営業として他の業界で培ってきた知識や経験が役に立つことも多いでしょう。

営業自体が未経験の場合や「BtoC」の営業が中心だった人にはハードルが高くなりますが、営業経験自体は好印象を与えることができます。

2-3.事務

事務職も、未経験者が応募しやすい職種です。

ゼネコン業界の事務は特別な仕事内容ではなく、来客対応や請求書作成など一般事務と同じような業務になります。

他の業界で一般事務に携わっていた「業界未経験」の人はもちろん、事務職自体が未経験でも応募はできます。

一部の業務上で建設業界特有の法律を知っておく必要が出てきますが、入社後に勉強していけば十分理解できるでしょう。

ただ、ゼネコンの事務となると人気が高いことは覚えておきましょう。他の業界でも良いので、事務職経験はあった方が良いと言えます。

 

3.ゼネコン転職を未経験で成功させるコツ3つ

ゼネコン転職を未経験で成功させるコツ3つ

ここからは、ゼネコン転職を未経験で挑戦したいあなたに、少しでも成功する可能性を高めるためのコツをお伝えしていきます。

ゼネコン転職を未経験で成功させるコツは、次の3つです。

ゼネコン転職を未経験で成功させるコツ3つ

①未経験でも採用実績がある企業を選ぶ
②今持っている資格やスキルが活かせる職種を選ぶ
③実務経験がなくても取れる資格を取得する

それぞれについて詳しく説明していきますので、ゼネコン転職に挑戦する際の参考にしてください。

3-1.未経験でも採用実績がある企業を選ぶ

ゼネコン転職を未経験で成功させるためには、未経験者の採用実績がある企業を選ぶことが重要です。

未経験者を採用した実績があれば、入社後のサポート体制や研修制度が充実しているからです。さらに、未経験者が実際に経験を積んで活躍していることで、企業側としても未経験者を採用することに抵抗がないともいえます。

企業に採用実績があるかどうかは、求人情報の次のポイントをチェックしましょう。

◎未経験入社の先輩社員の声が掲載されている
◎未経験の給与実績(未経験は月給28万円スタート、など)
◎マンツーマンの指導体制
◎入社後の研修の流れが明記されている

(例)
まずは入社後に社内研修で会社の仕組みや業務に必要な基礎技術を身につけます。
その後現場に配属になり、できる作業から開始して徐々に仕事の幅を広げていきます。

このように、未経験者の採用について採用した実績や入社後の教育体制、未経験者がどのくらい活躍しているのかなどについて、具体的に記載されていれば安心です。

3-2.今持っている資格やスキルが活かせる職種を選ぶ

ゼネコン転職を未経験で成功させるには、今のスキルや資格を活かせる職種を選びましょう。

ゼネコンは建設プロジェクトのリーダー的存在として、さまざまな部門を一括して持っています。あなたが今お持ちのスキルや資格がゼネコン業界以外のものでも、活かせる可能性があるからです。

具体的には、ゼネコンの職種ごとに役立つスキルや職歴をまとめた次の表をご覧ください。

【営業】

仕事内容

役立つスキル

今の職歴

顧客、発注者とのやり取り
※法人営業になる

コミュニケーション
営業経験
大規模なプロジェクトの経験

法人営業 など

【調達】

仕事内容

役立つスキル

今の職歴

原価を抑えながら高品質な資材を調達

原価管理
高品質な資材を見分ける能力
市場動向に関する知識
交渉力

バイヤー

【設計】

仕事内容

役立つスキル

今の職歴

図面を起こしたり、
模型を作成

※自分で設計するには
建築士が必要

CADスキル
IT
細かい作業が得意

建築事務所アシスタント
デザイナー など

【施工管理】

仕事内容

役立つスキル

今の職歴

施工設計を立て、
計画通りに進行
しているかチェック

スケジュール管理
マネジメントスキル
コミュニケーション

サブコン
工場勤務
接客 など

【設備】

仕事内容

役立つスキル

今の職歴

設備が計画通りに
施工されているか、
問題なく使われて
いるかをチェック

スケジュール管理能力
マネジメントスキル

点検スタッフ
工場勤務 など

【研究開発】

仕事内容

役立つスキル

今の職歴

他社にはない
資材や工法を研究

ものづくり
開発経験
IT
地道な作業が得意
トレンドに敏感な人

研究職 など

【事務】

仕事内容

役立つスキル

今の職歴

総務、人事、経理を
はじめとした事務全般

一般事務経験
ITスキル
PCスキル

一般事務
営業事務 など

上記は、あくまで目安です。この表にあるように今の仕事やスキルが少しでもマッチすれば、ゼネコン業界で未経験から活躍することをアピールできるのです。

まずは、自分が今までやってきた業務内容を棚卸ししてみましょう。下の「棚卸しシート」を使ってあなたの仕事やスキルを整理し、客観的な視点でアピールできるようにしておくことをおすすめします。

自己棚卸しシート

出典:厚生労働省「自己棚卸しシート」

実際に応募する職種が決まってエントリーシートを作成する際は、職種別の志望動機の書き方について詳しく説明されている【例文付き】ゼネコン転職を成功させる志望動機の作り方とコツを紹介の記事もぜひ参考にしてみてください。

3-3.実務経験がなくても取れる資格を取得する

ゼネコン転職を未経験で成功させるためには、少しでも強みを持っておくことが重要です。

そのためには、可能であればゼネコン業界に必要になる資格を取得して、自分の強みをアピールできるようにしておきましょう。

実務経験がなくても取れる、建設業関連の資格は次の8つです。

実務経験がなくても取れる建設業関連の資格8つ

受験資格

難易度

内容

役立つ部署

宅地建物取引士
<国家資格>

なし

15〜18%

自社建築物の販売に必須

営業

消防設備士(乙種)
<国家資格>

なし

35〜40%

消防設備の工事、
点検に必要

営業
設計
施工管理

マンション管理士
<国家資格>

なし

7〜9%

マンションの管理、
維持に関する知識

営業
施工管理

電気工事士
(第一種・第二種)
<国家資格>

なし
(※第一種は合格後、免状交付まで実務経験3年以上)

第二種/学科60%、技能70%

第一種/学科40%、技能60%

電気設備の工事や
メンテナンスに必要

施工管理
建築士

建設業経理士
<民間資格>

なし

4級86.5%
3級70.4%
2級41.1%
   1級
「財務諸表」21.9%
「財務分析」20.8%
「原価計算」11.2%

建設業特有の会計スキル

事務

建築CAD検定
<民間資格>

なし

4級93.3%
3級61.5%
2級60.3%
准1級14.1%

CADを利用して建築設計図を作成する知識、技術

設計

機械設計技術者試験
<民間資格>

なし

30%程度

機械や装置の設計知識

設計
施工管理

実務経験や学歴不問で受けられる建設業関係の資格は、たくさんあります。

自分が就きたい職種と照らし合わせ、時間と費用に余裕があればぜひ受験しておきましょう。

 

4.ゼネコン未経験の転職に後悔しないためには企業選びも重要!

ゼネコン未経験の転職に後悔しないためには企業選びも重要!

ゼネコンに未経験で転職できたものの、「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためには企業選びが重要です。

未経験でゼネコン転職をした先輩たちの中には、企業選びに失敗して後悔している人も多いからです。

実際に、インターネットのSNS上にあるゼネコンで働いている人の書き込みを見てみましょう。

SNS-1

出典:Twitter

SNS-2

出典:Twitter

せっかく憧れのゼネコンに転職しても、激務で心身が疲弊してしまったり、労働時間と給料が見合わないという不満が大きくなってしまうケースがあります。

特に未経験で転職した場合は、仕事が終わった後や休日を利用して業界の勉強をしなければなりません。残業が多いと、そもそも勉強時間を確保することができずスキルアップを図れないでしょう。

もちろん、ゼネコンがすべてが過酷な労働を強いている企業という訳ではありません。未経験者の研修制度が整っていたり、休日を確保している会社もあるからこそ、転職する際は自分でホワイト企業を見極める必要があるのです。

そこで、ゼネコン転職に後悔しないために、企業選びのコツを5つお伝えしていきます。

未経験でのゼネコン転職を後悔しないための企業選びのコツ5つ

①同じ求人がいつも出ていないところを選ぶ
②事務職など内勤の平均年収が高いところを選ぶ
③年間休日が120日以上のところを選ぶ
④面接が1回ではなく2〜3回実施するところを選ぶ
⑤社員の3年以内の離職率が低いところを選ぶ

それぞれについて詳しく説明していきます。未経験のゼネコン転職におけるあなたの努力を無駄にしないためにも、この記事を企業選びの参考にしてください。

4-1.同じ求人がいつも出ていないところを選ぶ

ホワイト企業を見極めるには、同じ求人がいつも出ていない企業を選びましょう。

人気がない会社か、社員がすぐやめる会社である可能性が高いからです。同じ求人が長期的に出ている理由は、次のものが考えられます。

  • 応募者がいない(評判が悪い、仕事内容がハード、収入が見合っていない)
  • 社員の出入りが頻繁(離職率が高い)

求人広告の掲載期間は広告元によって異なりますが、おおよそ1週間から3ヶ月程度です。同じ求人が3ヶ月以上掲載され続けているかどうかが、ひとつの判断基準になります。

また、同じ求人が掲載され続けているのは悪い理由ばかりではありません。次のような理由も、考えられます。

  • 適性人材を慎重に選んでいる
  • 仕事内容が専門的で未経験者が挑戦しずらい
  • 事業拡大中の募集のため、たくさん採用したい

上記のような場合は、同じ求人が3ヶ月以上掲載されているかを目安にしつつ、他の企業選びのポイントも合わせて参考にしてくださいね。

4-2.事務職など内勤の平均年収が高いところを選ぶ

ゼネコン転職で後悔しないためには、どの職種に就く場合でも、内勤の平均年収をチェックしましょう。

内勤の年収には建設業の年収で大きなウエイトを占めるインセンティブや現場手当がないからです。内勤の年収を見れば、その企業のベース給を把握できます。

高収入に惹かれて応募しても、蓋を開ければ営業などのインセンティブや手当が多いだけで、基本給は平均であるケースもあります。

ゼネコン転職求人募集を見る際は、事務職など内勤の収入を必ず確認しましょう。

4-3.年間休日日数が120日以上のところを選ぶ

ホワイト企業を見極めるには、年間休日の日数が120日以上のところを選びましょう。

年間休日が120日あれば、下記のように、一定の休みが得られる状況になります。

  • 完全週休2日制
  • 祝日は休み
  • 長期休暇あり(夏季、冬季、GW)

年間休日の最低ラインは、1日8時間勤務の正社員で105日です。最低ラインの場合は、週に2日休めたとしても、長期休暇が短いことは覚悟しておかなければなりません。

さらに、年間休日の日数に有給休暇が含まれていないかも、重要項目です。

年間休日に有給休暇が含まれていると、夏季や冬季、GWの休暇などが勝手に消費されてしまうので注意しましょう。

求人の休日欄に年間休日日数の他に有給休暇も別途記載されているかを確認し、有給消化率も併せてチェックすることが重要です。

4-4.面接が1回ではなく2〜3回発生するところを選ぶ

入社してから後悔しないためには、面接の回数も重要です。具体的には、面接が1回ではなく2〜3回発生するところを選びましょう。

未経験募集で面接が1回しか行われない場合、「今すぐに誰でも良いから人手が欲しい」というような、緊急度の高い人手不足に陥っている可能性が高いからです。

ゼネコンはそもそも経験や知識、技術が求められる業界なので、そこに未経験で転職するとなると少なくとも次のポイントを把握する必要があります。

  • 応募者の詳しい経歴
  • 応募者の人柄
  • 応募者の熱意
  • 応募者が入社後に成長できる可能性

これらのポイントをしっかり把握するためには、たった1回の面接ではなく、役員や社長面接を含め、2〜3回は必要になるはずです。

自分をしっかり知ってもらい、自分も会社のことをよく理解するために、面接回数は必ず確認しましょう。

派遣型の場合は面接は行われず1回の「面談」のみ!

派遣型の場合は面接はなく1回の「面談」しか行われませんが、ご安心ください。

なぜなら、面接は選考の場ですが、面談は情報交換の場だからです。

派遣の面接は、「労働者派遣法第26条」で派遣社員の面接が禁止されています。派遣社員の場合はあくまでも雇用元が派遣会社になるため、派遣先の会社が労働者を選ぶことはできない決まりになっています。

仕事内容の確認や労働者が仕事を受けるか判断するために、面談を1回実施することはよくあります。

4-5.社員の3年以内の離職率が低いところを選ぶ

最後にお伝えしたいホワイト企業を見極める方法は、離職率を確認することです。

離職率が低ければ平均勤続年数が長く、新人をしっかり育てられる体制や働きやすい社風であることが分かります。

具体的には、社員の3年以内の離職率が低い会社を選びましょう。

ただ、離職率や勤続年数に関してはアピールできる会社しか求人情報に載せていない可能性があります。

そこで、口コミサイトを見ることで、企業の実態を把握しておきましょう。口コミは次の方法で見ることができます。

4-5-1.ライトハウス

ライトハウス

出典:ライトハウス

ライトハウスは2000万件以上の社員、元社員からの口コミを掲載。気になった会社をフォローすれば、新着情報を随時受け取ることができます。

年間5000万ユーザーが利用している、信頼できる口コミサイトです。

4-5-2.openwork

openwork

出典:openwork

openworkは、1400万件の年収や勤務環境についての社員口コミを掲載しています。

会員登録をすると、社員のリアルな口コミを確認することができます。

4-5-3.転職会議

転職会議

出典:転職会議

転職会議は、企業の口コミと求人情報を掲載している口コミサイトです。

実際の求人を見ながら口コミも同時に確認できるので、効率よく企業の実態を知ることができます。

以上、代表的な3つの口コミサイトを紹介してきましたが、口コミサイトを見る際は1つだけでなく、複数のサイトを見るようにしましょう。

複数の口コミを見ることで、よりリアルな声を知ることができるからです。

なお、違法な長時間労働を強いている企業などを「ブラック企業」として厚生労働省が企業名を掲載しています。

安全衛生優良企業マーク推進機構」のHPから確認できますので、気になる企業が該当しないか確認しておきましょう。ホワイト企業の検索もできるので、おすすめです。

 

5.まとめ

いかがでしたか?ゼネコン転職を未経験で成功させるコツについて解説してきました。

最後にこの記事をまとめましょう。

◎ゼネコンへ未経験で転職する人が知っておくべき真実は次の5つ

  • 収入が高い分残業が多く激務である
  • 未経験の転職は20〜30代が中心
  • 施工管理など一部の職種では出張や転勤が多い
  • 大手ゼネコン転職は資格、実務経験なしでは難しい
  • 休日が少ない

◎未経験でもゼネコン転職を狙える職種は3つ

  • 施工管理
  • 営業
  • 事務

◎ゼネコン転職を未経験で成功させるコツは3つ

  • 未経験でも採用実績がある企業を選ぶ
  • 今持っている資格やスキルが活かせる職種を選ぶ
  • 実務経験がなくても取れる資格を取得する

◎ゼネコン未経験の転職に後悔しないための企業選びのコツ5つ

  • 同じ求人がいつも出ていない会社を選ぶ
  • 事務職など内勤の平均年収が高いところを選ぶ
  • 年間休日が120日以上のところを選ぶ
  • 面接が1回ではなく2〜3回実施するところを選ぶ
  • 社員の3年以内の離職率が低いところを選ぶ

以上になります。

ゼネコン転職は未経験でも不可能ではありませんが、成功させるにはコツが必要です。

少しでも自分の強みを活かせる職種を選び、現状で取得できる資格はとっておきましょう。

あなたが未経験でもゼネコン転職を成功させ、憧れの業界でやりがいを持って働けることを願っています。