施工管理のリアルな働き方とは?1日のスケジュールと勤務時間・休日の実態

FC編集部

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「施工管理の仕事って、毎日どんなスケジュールで動いているの?」
「残業はどのくらいあるの?」
「週休2日は本当に取れるのか?」

施工管理職への就職・転職を考えている方にとって、実際の働き方や1日の流れは非常に気になる点です。

「きつい・残業が多い」というイメージが先行しがちですが、2024年4月の時間外労働上限規制の適用以降、建設業界の働き方は確実に変化しつつあります。

この記事では、施工管理職の1日のスケジュール・残業の実態・休日の取得状況・職場環境の変化を具体的なデータとともに解説します。

さらに、働き方改善が進んでいる職場とそうでない職場の見極め方もご紹介します。

施工管理職への転職・就職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

施工管理職の働き方の全体像

施工管理職の主な仕事内容

施工管理職は、建設現場において工程・品質・安全・原価の「4大管理」を担います。

現場の職人として施工作業をするのではなく、現場全体を監督・調整・管理するポジションです。

主な業務内容を整理すると、以下のとおりです。

工程管理 …工事全体のスケジュールを立て、計画通りに工事が進むよう管理する

品質管理 …設計図面・仕様書に基づいて施工の品質が保たれているか確認・記録する

安全管理 …現場での労働災害ゼロを目指し、安全朝礼・パトロール・是正指示を実施する

原価管理 …資材費・労務費・外注費を管理し、工事コストを予算内に収める

書類・事務作業 …工程表・安全書類・出来形管理資料・発注書類などの作成・提出を行う

関係者との調整 …職人・発注者・設計者・近隣住民・行政など多様な関係者との連絡調整を担う

現場作業と事務作業の両方をこなす必要があり、マルチタスク能力やコミュニケーション能力が求められる職種です。

施工管理職の年収の目安

厚生労働省の「職業情報提供サイト(job tag)」によると、施工管理技術者の平均年収は約620万円(2025年時点)であり、全職種平均の約366万円を大きく上回っています。

1級施工管理技士などの上位資格を取得すると、さらなる年収アップが期待できます。

また、企業・現場規模・雇用形態によっても年収は大きく異なります。

そのため、転職先を探す際は給与だけでなく、資格手当・賞与・福利厚生なども含めて確認することが重要です。

施工管理職の1日のスケジュール

施工管理職の1日の流れは、担当する現場・工事の種類・企業によって異なりますが、一般的なスケジュールの例を紹介します。

現場作業日(通常日)のスケジュール例

7:00〜7:30 現場到着・朝礼準備 …職人の出欠確認・当日作業内容の把握・安全確認

7:30〜8:00 朝礼・KY活動 …安全朝礼・危険予知(KY)ミーティングの実施

8:00〜12:00 現場監督業務 …工事の進捗確認・品質チェック・安全パトロール・職人への指示出し

12:00〜13:00 昼休憩 …職人・関係者とのコミュニケーションの場でもある

13:00〜17:00 午後の現場監督業務 …午前に続く工事進捗の確認・写真撮影・発注者・設計者との打ち合わせ

17:00〜17:30 職人の退出確認・片付け・翌日の段取り確認 …翌日の資材搬入・人員配置を確認

17:30〜19:00(〜それ以降) 事務作業 …書類作成・写真整理・工程表更新・メール対応など

多くの施工管理者が、「現場作業終了後の事務作業」で残業が発生しやすい傾向があります。

一方、施工管理アプリの導入やDX化が進んだ現場では、事務作業の時間が大幅に短縮されるケースも増えています。

現場が動いていない日・雨天時のスケジュール例

8:00〜9:00 出社・当日のタスク整理 …天候状況の確認・工程の再調整・各関係者への連絡

9:00〜12:00 事務作業・書類処理 …安全書類・品質記録・発注書の作成・行政への提出書類の準備

13:00〜15:00 打ち合わせ・協議 …発注者・設計者・協力業者との工程・仕様確認

15:00〜17:30 書類作成・翌日準備 …工程表の更新・資材発注・翌日の現場段取り確認

雨天日・現場休工日は書類作業や打ち合わせが集中する日になります。

「現場がないから楽」というわけではなく、溜まっていた書類処理を一気に進める日として活用されることがほとんどです。

工事の進捗状況によるスケジュールの変化

施工管理職のスケジュールは、工事の「フェーズ」によっても大きく変わります。

着工直後 …段取り・資材発注・人員調整などの準備業務が多く、打ち合わせが頻繁に発生する

工事最盛期 …現場に多くの職人が入り、進捗管理・安全管理・品質確認が同時並行で発生する最も忙しい時期

竣工前 …是正・手直し・書類整理・発注者への説明準備などが集中し、残業が増えやすい

竣工後 …完成検査・書類提出・次の現場への引き継ぎ準備が主な業務となる

特に竣工前の追い込み期は最も忙しくなる時期であり、残業や休日出勤が増えることがあります。

この時期をどのようにコントロールするかが、施工管理職としての力量の一つです。

施工管理職の残業の実態:2024年以降の変化

2024年問題と時間外労働の上限規制

2024年4月から、建設業にも時間外労働の上限規制が適用されました。

原則として年間360時間・月45時間が上限となり、特別な事情がある場合でも年720時間・単月100時間未満(休日労働含む)を超えることはできません。

この規制は単なる努力目標ではなく、違反した場合は「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」という罰則付きです。

このため、多くの企業が本格的な残業削減に取り組んでいます。

施工管理の残業時間の現状

厚生労働省の調査によると、建設業の月間平均残業時間は全産業の中でも高い水準にありましたが、2024年の規制適用を機に減少傾向が続いています。

業界全体の傾向として、大手ゼネコン・準大手では残業削減が数字として表れてきている一方、中小規模の建設会社ではまだ対応が追いついていないケースもあります。

そのため、企業・現場によって残業時間の実態には大きな差があるのが現状です。

転職・就職を検討する際は、求人票の「平均残業時間」だけでなく、口コミサイト・面接での直接確認・実際に働いている社員の声などを通じて実態を把握することが重要です。

残業が発生しやすい原因

施工管理職で残業が発生しやすい主な原因を整理します。

現場作業終了後の書類作成 …日中は現場管理に集中するため、書類作業が夕方以降にまとめて発生しやすい

突発的なトラブル対応 …資材の遅れ・天候変化・施工ミス・近隣からのクレームなど、予期せぬ対応が発生する

工程の遅れ …天候・資材調達・下請け業者の都合などで工程が遅れると、竣工に向けて巻き取りが必要になる

発注者・設計者との打ち合わせ …発注者の都合に合わせた夕方・夜間の打ち合わせが発生するケースがある

書類のデジタル化が遅れている現場 …紙・Excelベースの書類管理では、作成・整理に多くの時間がかかる

施工管理アプリや電子黒板・クラウド型書類管理の導入が進んでいる現場では、書類作業にかかる時間が大幅に削減されており、残業時間の短縮につながっています。

施工管理職の休日・休暇の実態

週休2日制の普及状況

国土交通省が推進する「建設業における週休2日工事」の拡大により、公共工事を中心に週休2日制の普及が進んでいます。

令和7年度(2025年度)には、都道府県の直轄工事で週休2日100%実施を目標として掲げています。

一方で、民間工事での週休2日制普及は公共工事より遅れており、企業・現場によって差があります。

「求人票に週休2日と書いてあるのに、実際は土曜出勤が当たり前だった」というミスマッチが起きないよう、転職前に実態を確認することが重要です。

年間休日の目安

施工管理職の年間休日は、企業によって大きく異なります。

以下を目安として参考にしてください。

120日以上 …完全週休2日制・祝日休みが整備されている企業

105〜119日 …隔週週休2日もしくは土曜出勤が一部ある企業

104日以下 …土曜出勤が常態化している可能性があるため、事前に確認が必要

国土交通省の方針では、建設業全体として年間休日120日(完全週休2日)の実現を目標に掲げており、業界全体の改善が進んでいます。

転職先を選ぶ際の一つの指標として活用しましょう。

有給休暇の取得状況

法律上、有給休暇は雇用開始から6ヶ月後に10日付与され、年5日の取得が義務付けられています(年10日以上付与される労働者が対象)。

施工管理職では、工事が佳境に入ると有給を取りにくいと感じる方も多くいます。

しかし、有給取得を推奨する文化が整っている企業や、交代要員が確保されている体制がある職場では、比較的取得しやすい環境があります。

転職時に有給消化率を確認することも重要です。

働き方改革で施工管理職はどう変わったか

DX化による事務作業の削減

施工管理職の長時間労働の主な原因の一つだった「書類作業・写真整理」は、施工管理アプリの普及により大きく改善されつつあります。

電子黒板の活用 …写真撮影と同時に黒板情報を付与でき、写真整理の時間を大幅に削減

クラウド型書類管理 …現場と事務所がリアルタイムで書類を共有でき、帰社後の書類作業が不要になるケースもある

施工管理アプリの導入 …ANDPAD・Photoructionなどのアプリ活用で、工程表・安全書類・発注管理をデジタル化

国土交通省の「i-Construction 2.0」の推進により、建設現場のデジタル化はさらに加速していく見通しです。

DX化が進んだ現場では、施工管理者が「現場の管理」に集中できる環境が整いつつあります。

遠隔臨場・兼任制度の活用

2023年以降、国土交通省は遠隔臨場(ウェアラブルカメラ・ドローンによるリモート検査)や監理技術者の兼任要件の緩和を進めています。

これにより、施工管理者1人がカバーできる現場の範囲が広がり、少ない人員でより多くの工事に対応できるようになりつつあります。

また、現場に常駐しなくてもよいケースが増えることで、移動時間の削減・フレキシブルな勤務体制の実現につながります。

それでも残る課題:企業・現場による差

働き方改革は確実に進んでいますが、すべての企業・現場で同様の改善が進んでいるわけではありません。

特に中小規模の建設会社では、DX投資・人員確保・制度整備が追いついていないケースがあります。

「働き方改革が進んでいる環境で施工管理のキャリアを積みたい」という方は、企業選びの段階で残業時間・年間休日・DX導入状況を確認することが重要です。

施工管理職でホワイトな職場を見極める5つのポイント

施工管理職として長く活躍するためには、働きやすい職場環境を選ぶことが重要です。

以下の5つのポイントを転職・就職活動で活用しましょう。

ポイント1. 平均残業時間・年間休日を数字で確認する

求人票に記載されている「平均残業時間」「年間休日数」は重要な指標です。

ただし、求人票の数字と実態が乖離しているケースもあるため、面接時に「直近1年間の実績値」を具体的に質問しましょう。

「月平均残業時間20時間以下・年間休日120日以上」を一つの目安として参考にしてください。

ポイント2. 施工管理アプリ・DXツールの導入状況を確認する

「施工管理アプリを何か使っていますか?」という質問を面接で投げかけてみましょう。

具体的なツール名が出てこない場合、書類作業が依然としてアナログで行われている可能性があります。

DXツールが積極的に導入されている職場は、残業時間の削減への意識が高く、働きやすい環境である可能性があります。

ポイント3. 週休2日制の実態を確認する

「完全週休2日制」「週休2日制」は似ているようで意味が異なります。

完全週休2日制はすべての週で2日休めることを指しますが、週休2日制は月に1回以上2日休める週がある勤務形態です。

「現場が動いている土曜日は全員出勤ですか?」と率直に質問することで、実態を確認できます。

ポイント4. 施工管理者の人員体制を確認する

1人の施工管理者が何現場を担当しているかは、業務負荷に直結します。

1人で複数現場を担当している職場では、移動・書類・調整が積み重なり、残業が増えやすくなる可能性があります。

「現場1つあたり何名の施工管理者がついていますか?」という質問で、人員体制の実態を把握できます。

ポイント5. 離職率・社員の定着率を確認する

働きやすい職場かどうかを判断するうえで、離職率は重要な指標です。

面接で「平均勤続年数」「中途入社後の定着率」を質問してみましょう。

また、口コミサイト(OpenWork・転職会議など)での社員の声も、実際の職場環境を知る有効な手段です。

施工管理職の働き方を選ぶ:正社員型派遣という選択肢

「施工管理の仕事はしたいが、働き方に不安がある」
「今の職場は残業が多く、環境を変えたい」

という方に、選択肢の一つとしてご紹介したいのが正社員型派遣という働き方です。

正社員型派遣は、派遣会社と正社員(無期雇用)契約を結びながら、さまざまな建設会社の現場でプロジェクト経験を積む働き方です。

以下のような特徴があります。

雇用が安定している …派遣会社と無期雇用契約のため、現場が終わっても雇用が継続される

労働時間が適切に管理されやすい …派遣先との契約に基づいた勤務となるため、サービス残業が発生しにくい

多様な現場・工事種別を経験できる …さまざまな企業・現場を経験することで、施工管理スキルの幅が広がる

転勤・強制配属がない …勤務エリアや現場の希望をある程度反映してもらえる

当社では、施工管理職として活躍したい方に向けて、正社員型派遣を中心としたキャリア支援を行っています。

「今の働き方を変えたい」
「施工管理として未経験から挑戦したい」
「残業や休日について相談できる環境を探している」

という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

施工管理職の働き方・1日のスケジュール・残業・休日の実態について、重要ポイントをまとめます。

・施工管理職の主な業務は工程・品質・安全・原価の4大管理と書類作成・関係者調整。現場と事務作業の両方をこなす必要がある
・1日の流れは「朝礼→現場監督→昼休憩→午後監督→退出確認→事務作業」が基本。現場のフェーズによって忙しさが大きく変わる
・2024年4月から時間外労働の上限規制(原則年360時間・月45時間)が建設業にも適用。違反には罰則がある
・週休2日制は公共工事を中心に普及が拡大。ただし民間工事・中小企業では差があるため、転職時に実態を確認することが重要
・DX化・施工管理アプリの普及により書類作業が効率化。残業時間の削減につながるケースが増えている
・ホワイトな職場の見極めポイントは「残業時間・年間休日・DX導入・人員体制・定着率」の5つ

施工管理職の働き方は、2024年以降の法改正と業界全体のDX化を背景に、改善の方向に進んでいます。

一方で、企業や現場によって働き方には大きな差があるため、「施工管理だから必ず残業が多い」「建設業界だから休めない」と一括りに考えないことが重要です。

「きつい・休めない」というイメージだけで判断せず、企業・職場の実態をしっかり見極めたうえで、自分に合った施工管理のキャリアを選びましょう。

当社では、施工管理職への就職・転職を考えている方に向けて、正社員型派遣を中心としたキャリア支援を行っています。

「今より働きやすい環境で施工管理を続けたい」
「未経験から施工管理に挑戦したい」
「自分に合った働き方を相談したい」

という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

参考資料
参考:国土交通省「建設業における働き方改革について」 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_tk2_000080.html
参考:厚生労働省「建設業・ドライバー・医師の時間外労働の上限規制 特設サイト」 https://hatarakikatasusume.mhlw.go.jp/construction_company.html
参考:厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag):建築施工管理技術者」 https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/281
参考:国土交通省「i-Construction 2.0〜建設現場のオートメーション化〜」 https://www.mlit.go.jp/tec/tec_tk_000048.html